引越しが決まったら、できるだけ早く準備を進めたいものです。とくに「荷造り」は一番大変なので、使わないものから早めに梱包していくのがポイントです。
とはいうものの、ダンボールがなければ荷造りは始まりません。それでは、引越し用のダンボールはどのように調達すれば良いのでしょうか。
実は、多くの引越し業者は、契約者に無料でダンボールをプレゼントしてくれます。ですから基本的には、引越し業者さえ決めれば、ダンボールは無料で手に入ります。
ただし、引越し業者やプランによっては無料ダンボールがもらえないケースもあります。また、無料ダンボールだけでは足りない場合もあります。
そこでこのページでは、ダンボールを無料で調達する方法について解説します。引越し業者を決める前に必ずチェックしましょう。
梱包用のダンボールは引越し業者から無料でもらえる
いざ引越しの荷造りを始めようとする際に、「あれ?ダンボールはどこで手に入れるの?」と疑問に思う人もいるのではないでしょうか。
しかし、安心してください。ほとんどの引越し業者では、契約するとダンボールを無料でプレゼントしてくれます。これは、引越し準備がスムーズに行えるためのサービスの一環です。
したがって、引越し業者をどこにするか決めれば、荷造り用のダンボールは手に入ります。
引越し業者から無料でもらえるダンボールの個数
ここでは、引越し業者からもらえる無料ダンボールの個数の目安について紹介します。
引越し業者 | 無料ダンボールの枚数 |
アーク引越センター | 最大50枚まで |
アート引越センター | 最大50枚まで |
アリさんアークの引越社 | 【単身】最大20枚まで |
【家族】最大50枚まで | |
サカイ引越センター | 最大50枚まで |
ハート引越センター | 最大50枚まで |
スター引越センター | 最大50枚まで |
ベスト引越センター | 最大50枚まで |
これを見ても分かるように、ほとんどの引越し業者では、最大50枚まで無料でダンボールを提供してくれます。
ただし、無料ダンボールの枚数は引越しのプランによって異なります。50枚もらえるのは、家族引越しの場合と考えておきましょう。
単身引越しの場合は、無料でもらえるダンボールの数は10~20枚程度が目安です。
基本的には、訪問見積もりの際に担当者が荷物量をきちんと確認してくれるため、必要な分だけダンボールを提供してくれるはずです。
もし「ダンボールの数が無料分だけでは足りなそう」と感じたときは、頼めばダンボールを追加してもらうこともできます。
好条件の引越し業者を探すコツ
なお、引越し業者によってはダンボールが有料扱いになります。各社によって料金やサービス内容はバラバラなので、必ず比較してから業者を選ぶようにしてください。
その際は、複数社の見積もりをまとめて比較できる「一括見積もりサービス」が便利です。無料のサービスなので、ぜひ活用しましょう。
単身引越しで必要なダンボールの数は平均で何個?
しかし実際のところ、一人暮らしの引越しではダンボールが何個あれば足りるのでしょうか。
インターネット上の統計を見ると、単身引越しのうち8割の人が「使ったダンボールは15個以内」というデータがあります。荷物が比較的多い人でも、ダンボールが20個もあれば足りると思います。
私も一人暮らしのときに何度も引越した経験があります。荷物はあまり多いほうではありませんが、1回の引越しでダンボールを10個以上使ったことはありません。
間取りごとにダンボール数の目安をチェック!
ただ、一人暮らしでも部屋の間取りはさまざまです。もちろん、それに応じて荷物量も変わってきます。
そこで、部屋の間取りごとに「ダンボール個数の目安」を見てみましょう。
間取り | ダンボール個数の目安 |
1R | 5~15個程度 |
1K~1LDK | 10~15個程度 |
2K~2LDK | 15~30個程度 |
3K~3LDK | 30~50個程度 |
4K以上 | 50個~ |
一人暮らしであれば、部屋の間取りは1R~1LDKほどの広さが一般的です。したがって、一人暮らしの引越しで使うダンボールは、やはり「15個以内」というのが目安になります。
なかには「荷物が多い人」や「広い間取りに住んでいる人」もいるかと思います。ただ、その場合でも、ダンボールは20個もあれば足りるケースがほとんどです。
「荷物が多い」と自覚がある人であれば、30個ほど用意しておくと安心です。
余ったダンボールは引越し当日に引き取ってもらえる
引越し業者からプランに応じて無料ダンボールがもらえますが、「それだけでは足りるか不安」という人は多めにダンボールをもらうことも可能です。
ただし、その場合は、追加料金がかかることがあるので注意しましょう。
とはいえ、多めにもらったダンボールが余ってしまった場合は、「未使用の状態」のものにかぎり、引越し当日に引き取ってもらえます。
もちろん、その分の料金は差し引かれるので安心してください。
要注意!引越し業者からの無料ダンボールを「契約前」にもらうのはNG
ここまでの説明で、引越し業者を決めれば、ダンボールが手に入ることは理解できたと思います。
引越し業者からダンボールがもらえるのは「契約後」になります。正式に依頼をすると、後日、ダンボールを自宅まで届けてくれるか郵送してくれます。いずれにしても、すぐに荷造りができるよう、ダンボールを手配してくれるはずです。
注意しておきたいのは、「無料ダンボールをもらえるのは契約者のみ」という点です。そのため、本来であれば、契約してからダンボールを提供してもらえるはずです。
しかし、契約前にも関わらず、訪問見積もりの際に無料ダンボールを強引に置いていこうとする業者もあります。これは、契約を断りにくくするための戦略です。
厄介なのは、そこの引越し業者と契約しなかったときです。あくまでもダンボールを無料でもらえるのは「契約者」だけです。
ですから、契約しなかった場合は、もらったダンボールを「実費負担で郵送する」「自分で営業所まで返しに行く」などの方法で返さなければいけません。
もしくは、返さずにダンボールを「買い取る」ことになります。
このように、契約しない業者からダンボールを受け取ってしまうと、あとから面倒なことになります。したがって、無料ダンボールを「契約前」にもらうのはNGです。
契約していないのにダンボールを置いていこうとする業者があった場合は、「契約してから届けてください」とハッキリ断りましょう。
スーパーやドラッグストア、書店で処分する前のダンボールを調達する
ダンボールが無料分だけでは足らなかった場合、お金を払って追加してもらうこともできます。しかし、ダンボールは「捨てるもの」のイメージが強いため、「お金をかけるのはイヤだ」と思うのではないでしょうか。
そこでオススメなのが「ダンボールの無料調達」です。実は、以下のような店舗では、ダンボールを無料で譲ってもらえる場合があります。
- スーパー
- ドラッグストア
- 書店
- コンビニ
- カー用品店
これらのお店に並ぶ商品は、ダンボールに入った状態で納品されるのが一般的です。商品の陳列が終わると、不用なダンボールは回収されるまで倉庫に置かれます。
そのようなお店にお願いをすれば、ダンボールを譲ってもらえることがあります。そもそも処分予定のものですから、お店のほうも断る理由はないはずです。
タイミングさえ合えば、ダンボールが無料で手に入ります。
ただ、私も経験があるのですが、「処分後」のタイミングでもらいにいくと、ダンボールがまったく残っていない場合もあります。そのときはあきらめて、ほかのお店を当たってみましょう。
中古ダンボールを選ぶときの基準
ちなみに、近所のお店からダンボールをもらうときは、選び方にもポイントがあります。
【中古ダンボールを選ぶときのポイント】
- できるだけ強度のあるものを選ぶ
- 引越し業者の無料ダンボールと近いサイズのものを選ぶ
- キレイな状態のものを選ぶ
店舗に置いてあるダンボールは「引越し用」ではないため、サイズがさまざまです。なかには強度の弱いダンボールもあります。
ですから、できるだけ同じようなサイズで強度のあるダンボールを選ぶのがコツです。
大きいダンボールは荷物がたくさん入って便利そうに見えますが、中身が重くなりすぎたり、重さに絶えきれなかったりすることも考えられます。
そのため、お店からダンボールを譲ってもらう場合は、引越し業者からもらうダンボールのサイズと近いものを選ぶようにしましょう。
また、スーパーなどの食品を扱うお店の場合は、譲ってもらうダンボールが清潔かどうかもチェックする必要があります。不用なダンボールが置かれている倉庫は、決して清潔とは言えないところが多いからです。
ですから、譲ってもらうとはいえ、できるだけキレイなダンボールを選ぶことも重要です。
引越し業者に無料でもらえる中古ダンボールがあるか聞いてみる
引越し会社の営業所には、使い終わって回収された「中古ダンボール」が保管されています。中古ダンボールを譲ってもらえば、追加分のダンボール代を負担せずに済みます。
ダンボールが足りない場合は、見積もりの際に「中古ダンボールってもらえますか?」と軽い気持ちで聞いてみてください。
ただし、引越し業者によって「使用済みのダンボールは渡さない」という方針のところもあります。ですから、中古ダンボールが必ずもらえるとは限らないことは理解しておきましょう。
待ったナシ!ダンボールが無料で手に入らない場合は、迷わず通販やホームセンターで購入するべし
ここまで、ダンボールを無料で調達する3つの方法を紹介しました。
まとめると次のとおりです。
ダンボールを無料で調達する3つの方法
- 引越し業者を決めれば無料ダンボールがもらえる
- ドラッグストアなどのお店から処分するダンボールを譲ってもらう
- 引越し業者から中古ダンボールを譲ってもらう
まずは、ダンボールをこれらの方法で調達するのがオススメです。
しかしながら、引越しプランによっては無料ダンボールがついていないケースもあります。また、中古ダンボールを譲ってもらえない可能性も考えられます。
その場合は、迷わずに「通販」もしくは「ホームセンター」などでダンボールを購入してください。
購入方法 | メリット | デメリット |
---|---|---|
通販 | ホームセンターより割安 ダンボールが自宅に届く | 5枚以上のセット販売(1枚単位で買えない) 注文してから届くまでに時間がかかる |
ホームセンター | 1枚単位で購入できる すぐに調達できる | 通販よりは割高 運ぶのに車が必要 |
通販の場合は、ダンボールが比較的安く手に入ります。しかし、注文してから届くまでに、ある程度の日数がかかります。ですから、ダンボールを通販で買うときは、余裕をもって注文することが大切です。
足りないダンボールが2~3個程度であれば、1個単位で購入できるホームセンターが便利です。車さえあれば、その日のうちにダンボールを調達することができます。
ダンボールの値段はいくら?
ダンボールを通販で買うときの値段は、以下のとおりです。
【ダンボールを通販で購入する場合の相場】
ダンボールのサイズ | セット枚数 | 相場 |
小さめ | 10枚 | 1,000円程度 |
中くらい | 10枚 | 2,000円程度 |
大きめ | 5枚 | 2,000円程度 |
ホームセンターなどのお店で直接買うよりは、通販のほうが割安になる傾向があります。ただし、5枚もしくは10枚以上のセット販売になるため、最終的にダンボールが余ってしまう可能性もあります。
引越しに適しているダンボールのサイズ目安
一般的には、引越し業者からもらえるダンボールには、大小2種類のサイズが用意されています。
- これよりも小さいダンボールですと、荷物があまり入らないため引越しには不向きです。
- これよりも大きいダンボールの場合も、中身が重たくなりすぎてしまうので引越しには適しません。
ですから、インターネット通販やホームセンターでダンボールを買うときは、このサイズを参考にしてダンボールを選んでください。
引越し前日・当日にダンボールが足りないときは、引越し業者に追加のダンボールを依頼しよう
早めから準備を進めても、引越し当日まで使うものはあるため、直前まで荷造りは完了しません。そのため、引越しの前日や当日になってから、ダンボールが足らないことに気づくケースも少なくありません。
その場合、通販で買っても間に合いませんし、ホームセンターに行く時間もないかもしれません。
しかし、心配する必要はありません。そのようなときは、引越し業者にすぐ連絡をしてダンボールの追加を依頼しましょう。
追加のダンボールがもらえるのは引越し当日になりますが、ほかの荷物を運び出している間にパパッと梱包すれば良いだけの話です。
ただし、梱包していない荷物がダンボール10個分以上ある場合は、梱包を作業員に手伝ってもらうことになると思います。
なぜなら、梱包が終わるのを待っていると、当日の作業がスケジュールどおりに進まないからです。
そうなると、追加のダンボール代とは別に、「荷造りサービス」で追加料金が発生するのは避けられません。
足りないダンボールが2~3個程度ならまだ良いです。しかし、ダンボールが10個も足りないのに、気付くのが引越し直前になってしまっては致命的です。
ですから、そのような事態でも余裕をもって対処できるよう、ダンボールの調達と荷造りは早めに進めておくと安心です。
スーツやシャツなど、ハンガー掛けの洋服を梱包するためのダンボールは必要ない
荷造りのときに意外とかさばるのが衣類です。基本的には、折りたためる服はダンボールに入れることになります。
しかし、スーツやYシャツ、ハンガー掛けの洋服などは、ダンボールに入れるとシワになってしまいます。
実は、これらの衣類においては、ダンボールに入れる必要はありません。なぜなら、ほとんどの引越し業者は、洋服をハンガーのまま梱包できる「ハンガーボックス」を貸してくれるからです。
このハンガーボックスは、5個程度までなら無料でリースできます。よほど洋服が多くなければ、ハンガー掛け衣類はすべてハンガーボックスに収まるはずです。また、衣装ケースに入っている服も、過剰に重たくなければ、そのまま運んでもらえます。
良く勘違いして、これらの服を詰めるためのダンボールまで用意する人がいますが、結局、使わずに無駄になってしまいます。
ですから基本的に、「ハンガー掛けの服」「衣装ケースの服」を詰めるためのダンボールは必要ないです。必要以上にダンボールを購入しないようにするのも、気をつけておきたいポイントです。
【補足】ダンボール回収は無料?それとも有料?
ダンボールを使えば、当然ながら、あとで処分することになります。そこで、引越し業者は「ダンボールの回収サービス」を提供しています。大量のダンボールを自分で処分せずに済むため、非常に助かるサービスです。
ただし、ダンボール回収に料金がかかる業者もあります。無料で回収してくれる業者もあるので、できれば費用は負担したくないはずです。ですから、各社のサービス内容を比べて、お得な業者を選ぶことも大切です。
まとめ
ここまでの説明で、引越しに必要なダンボールの調達方法について理解できたかと思います。
基本的には、引越しプランのなかに「ダンボールなどの梱包資材」も含まれています。
ですから、引越し業者に依頼すれば、荷造り用のダンボールは手に入ります。
ただ、提供される無料ダンボールだけでは足りない場合もあります。
そのときは、近くのドラッグストアなどのお店に行って、処分するダンボールを譲ってもらえるか聞いてみましょう。
また、引越し業者から中古ダンボールをもらうのも調達方法のひとつです。
いずれにしても、荷造りを早く進めるためには引越し業者を決めることが肝心です。
早めに決めておけば、それだけ荷造りの時間もたっぷり取れます。
その際は、「無料でもらえる梱包資材」や「ダンボール回収」などの条件も業者ごとに比較するのを忘れないでください。
引越し業者を選ぶときは、「料金」と「サービス内容」を比べるのが鉄則です。