荷物が少ない方のための日通「単身パック」。
気軽で割安なイメージのある引越しプランですが、専用ボックスのサイズや荷物がどれくらい積めるのかが気になりますよね?
日通の単身パックには、S・Lの2つのサイズが用意されています。
単身用の家電であればどちらのサイズでも積めますが、よほどのミニマリストでないかぎり、ボックス1つに収めるのは厳しいのが実情です。
そうなれば、単身パックとはいえ、かえって割高になることもあるので注意しなければいけません。
というわけで今回は、日通「単身パック」の大きさや荷物量の目安について詳しく見ていきたいと思います。
日通「単身パック」のサイズはL・Sの2種類
日通の単身パックにはS・Lの2サイズがあり、Lのほうがひとまわり大きくなります。
まずは、S・Lそれぞれの寸法をチェックしておきましょう。
Sサイズ | Lサイズ | |
横幅 | 108cm | 108cm |
奥行き | 74cm | 104cm |
高さ | 155cm | 175cm |
どちらも横幅は同じですが、奥行きと高さに違いがあります。
とくに注意が必要なのは高さのほうで、それぞれ155cmと175cmですから、必然的にこれ以上長いものは載せられません。
したがって、ベッドなどの大型荷物は別で送ることになります。
それでは、ここから、単身パックS・Lでそれぞれ荷物がどれくらい積めるのか見ていきましょう。
「単身パックS」のサイズと荷物量の目安
単身パックSの場合、1ボックスあたりに積める荷物量の目安は、以下のとおりです。
- 冷蔵庫(2ドア、109L)
- 薄型テレビ(20インチ)
- 電子レンジ
- 掃除機
- 衣装ケース
- カラーボックス(3段)
- 姿見
- 布団
- ダンボール小2個
- ダンボール中4個
これを見て「結構積めるな」と感じたかもしれませんが、あくまでも上手く収まった場合です。
そもそも上記の荷物量もかなり少なめですから、Sサイズ1個での引越しは現実的にはなかなか難しいと思います。
「単身パックL」のサイズと荷物量の目安
次に、単身パックLの1ボックスあたりの荷物量を見てみましょう。
- 冷蔵庫(2ドア、109L)
- 薄型テレビ(20インチ)
- 電子レンジ
- 掃除機
- 衣装ケース
- カラーボックス(3段)
- 姿見
- 布団
- 洗濯機
- 座椅子
- テーブル
- テレビ台(小)
- ダンボール小2個
- ダンボール中4個
※赤色の家財は、Sサイズより多く積めるものです。
LサイズはSの1.6倍になるので、1ボックスでもそこそこ荷物が載せられます。
とくに、Sサイズでは入らない洗濯機やテーブルが積めるのは大きなメリットです。
しかしながら、上記の家財はすべて単身用の小さなものばかりですから、冷蔵庫や洗濯機が少しでも大きければLサイズでも追加ボックスが必要になるでしょう。
それでは、単身パックSサイズとLサイズをあらためて比較してみます。
S・Lサイズそれぞれの荷物量は、ここまでお伝えしたとおりです。
あくまでも「理想的に収まった場合」ではありますが、1ボックスでもある程度の荷物が積めることはおわかりいただけたでしょうか?
日通「単身パック」はサイズオーバーの荷物に要注意
ただ、よほど荷物が少ない方でないかぎり、単身パック1個だけでの引越しは現実的に難しいと思います。
仮にひとつでもキャパをオーバーする物があったり、ダンボールが1つでも増えたりすれば、ボックスの追加は免れないからです。
したがって、単身パックでの引越しを考えている方は、ボックス2個あるいは3個になることを想定しておきましょう。
当然、そうなれば料金も2倍3倍となります。
ちなみに、単身パック1個あたりの相場は2〜4万円ですから、荷物が多ければその2,3倍の値段がかかります。
さらに、ボックスの寸法を超える物(ベッドやソファ、自転車など)があれば、1個につき1〜4万円程度の別送料もかかります。
そして極めつけは、資材費です。
日通の単身パックにはダンボールなどの資材費が含まれていないため、必要に応じて購入することになるでしょう。
(※日通の資材セットは4,730円)
また、単身パックの場合はWEBまたは電話での見積もりになるため、予定どおりに荷物が積みきれない可能性もあるんです。
そうなれば当日、数万円の追加料金が発生することも考えられます。
- 追加ボックスの料金
- 大型荷物の別送料
- 資材費
- 当日の追加料金
ボックスのサイズに荷物が収まらなければ、上記のようなリスクが伴います。
お得なイメージの単身パックですが、かえって割高になるケースがあることは理解しておいてください。
一人暮らしの荷物量で単身パックをシミュレーション
ここで、私が一人暮らしをしていたときの実際の荷物量をもとに、単身パックのサイズや個数、そして料金をシミュレーションしてみたいと思います。
荷物量は以下のとおりです。
わりとシンプルな生活ぶりでしたが、それでもこれだけの荷物がありました。
そして、この条件のもと日通HPでシミュレーションしたところ、単身パックの個数は以下のような結果になりました。
上記の荷物量では、どうやら単身パックは3個必要になるようです。
さらに、同一県内での引越しと想定して、料金を具体的に計算してみました。
項目 | 費用 |
単身パックS | 19,800円×2 |
単身パックL | 22,000円×1 |
自転車 | 9,460円 |
ベッド | 8,250円 |
ソファ | 10,000円(仮定) |
資材費 | 4,730円 |
WEB割引 | ー2,200円 |
複数ボックス割引 | ー1,100円×3 |
合計 | 88,540円 |
ご覧のとおり、割安なはずの単身パックでの引越し費用が、かえって高額になってしまいました。
その理由は、荷物の種類や量が単身パックに適していないからです。
実際、上記と同じ条件でサカイに引越しをお願いしたことがありますが、そのときの料金は45,000円(ほぼ半額)でした。
つまり、わざわざ単身パックに詰め込んで輸送するより、トラックをチャーターして引越したほうが安いということです。
ですから、単身パックでボックス2個以上の荷物がある方は、他社からも見積もりを取り、料金をしっかり比較することをおすすめします。
まとめ
今回は、日通「単身パック」のボックスサイズや収まる荷物量の目安をチェックしてきました。
単身パックはサービスの特性上、ごく少量の荷物で、かつ長距離の引越しには適しています。
しかし、高さ制限などボックスのサイズには限界があるため、大きな家財を運ぶ場合は料金がかえって高くなってしまう可能性があります。
もちろん、日通に正式な料金を出してもらわないと判断はできませんが、それと同時に他社からも見積もりを取ることが何よりも重要です。
(実際、私のときのように、単身パックより半額近い料金になるケースもあります)
ですから、引越業者を選ぶときは、料金やサービス内容を比較するために最低でも2〜3社は見積もりを集めることをおすすめします。