日通がオススメする引越しプランのひとつに、「単身パック当日便」というのがあります。
名前からして、気軽でお得そうなイメージですが、実際のところ、サービス内容や料金はどうなんでしょうか?
単身パック当日便は、たしかに訪問見積もりが必要ないという点ではメリットがあります。
しかしながら、お得なプランかといえば、決してそうとは言い切れないのが実態なんです!
そこで今回は、日通の「単身パック当日便」の特徴を徹底的にリサーチしてみたいと思います。
「単身パック当日便」ってどんな引越しプラン?
まずは、単身パック当日便がどのような引越しプランなのか、その特徴を見ていきましょう。
「単身パック」と聞くと、以下のような専用ボックスでの引越しをイメージするかと思います。
単身パックとは、このような専用ボックスとほかの荷物を一緒に運ぶことで、輸送コストを抑えるプランのことです。
一方、単身パック当日便は、専用ボックスは使わずに、2トン車を1台チャーターする引越しプランになります。
ですから、名前には「単身パック」と付きますが、サービス内容としては通常の引越しプランと大差はありません。
そのため、「単身パック当日便」には、「通常の単身パック」にはない以下の3つのメリットがあります。
【メリット1】
ベッドや自転車も運べる
通常の単身パックは専用ボックスのサイズが制限されるため、大きな家財は運べません。
しかし、単身パック当日便はトラックをチャーターするため、ベッドや自転車、大きめの冷蔵庫も積み込むことができます。
ですから、一般的な家財も運びたい場合は、単身パック当日便のほうが適しています。
【メリット2】
引越しが当日中に終わる
通常の単身パックは、どれだけ早くても最短翌日にしか配送してもらえません。
なぜなら、全く関係ない他の荷物と一緒に輸送することになるため、「自分の荷物だけ早く届けてほしい」といった希望が基本的には通らないからです。
一方、単身パック当日便は通常の引越しプランと同じですから、搬出〜搬入がその日の内に終わります。
ですから、「限られた休日に引越しをサクッと終わらせたい」という場合にも、単身パック当日便は好都合です。
【メリット3】
資材費・ダンボール回収が無料
また、通常の単身パックは、資材費が有料で、引越し後のダンボール回収にも対応してもらえません。
一方、単身パック当日便は、以下の梱包資材がセットになっています。
- ダンボール10個
- ふとん袋1枚
- ガムテープ1本
- ハンガーボックス4箱(無料レンタル)
さらに、ダンボール回収も1回無料です。
単身パック当日便 | 通常の単身パック | |
---|---|---|
梱包資材 | 無料 | 有料 |
回収 | 無料 | 不可 |
細かなポイントではありますが、別途費用を払わなくていいのは安心ですよね。
以上が、単身パック当日便のメリットです。
それでは、もう一度まとめます。
- ベッドや自転車も運べる
- 引越しが当日中に終わる
- 資材費・ダンボール回収が無料
日通「単身パック当日便」の口コミ
続いて、単身パック当日便に関する口コミも3つほどご紹介します。
ご覧のとおり、やはり結構気軽な感じで利用できるみたいですね。
今回、単身パック当日便について詳しくリサーチしましたが、私としても「訪問見積もりがない」のはメリットに感じました。
日通「単身パック当日便」利用条件と注意点
しかし、単身パック当日便にも気をつけておきたいポイントがあります。
それは、以下のような「利用条件」があることです。
単身パック当日便の利用条件
- 単身者の引越し限定
- 移動距離は車で30分前後
- 作業開始から4時間以内に終わること
- 荷物量は1R~2DKが目安
要するに、単身パック当日便とは、荷物が少ない単身者向けの近距離引越しプランになるわけです。
この範囲を超える引越しの場合は、通常プランが適用されるため、単身パック当日便は使えません。
さらに、以下の場合でも、単身パック当日便の対象から外れてしまいます。
単身パック当日便が利用できないケース
- 分解、組み立てが必要な大きな家財がある
- 著しく重たい家財がある
- 建物とトラックの停車場所が離れている
- 高層マンションの高層階
- マンションの共有部分に厳重な保護(養生)が必要
このようなケースでは、作業が大幅に遅れて4時間以内に終わらない可能性があります。
そのため、単身パック当日便は利用できません。
したがって、上記の利用条件を満たしていれば「単身パック当日便」が適用され、満たしていない場合は「通常プラン」が適用されることになります。
日通「単身パック当日便」の流れ
では、上記の条件をクリアしたとしましょう。
その場合、単身パック当日便での引越しの流れは、以下のとおりです。
単身パック当日便の流れ
- 見積もり、予約
- 小物の箱詰め
(ダンボールに収まらない物はそのままでOK) - 家具家電の梱包、搬出
- 輸送
- 荷物の搬入、家財の設置
ご覧のとおり、実は、引越しの流れは「通常プラン」のときと変わりません。
ですから、単身パック当日便は、専用ボックスで輸送する「単身パック」としてではなく、通常の引越しプランの一つとして考えるべきです。
単身パック当日便の見積もり・予約の方法
「単身パック当日便」は、その名前から「当日予約が可能」と勘違いされることがあります。
しかし、前述のとおり、「当日便」というのは、その日の内に引越しが終わるという意味であって、当日予約がOKという意味ではありません。
したがって、単身パック当日便の場合も、事前の見積もり・予約が必要になります。
ただし、訪問見積もりは必要ありません。
日通のホームページから、WEBまたは電話で見積もりを取ればOKです。
なお、単身パック当日便はトラックを1台チャーターすることになるため、いくら気軽な引越しとはいえ、トラックや人員の空きがなければ予約は取れません。
ですから、引越しが決まったら早めに見積もりを進めましょう。
日通「単身パック当日便」の料金相場
ここまでの内容で、「単身パック当日便」がどのような引越しプランか、だいたい理解できたかと思います。
ただ、気になるのは料金ですよね?
あくまで目安ではありますが、単身パック当日便の料金相場は以下のとおりです。
20,000〜40,000円程度
これを見て、あなたは安いと思いましたか?
でも、よく考えてみてください。
単身パック当日便の条件は、「4時間以内に終わる近距離引越し」のみです。
ですから、ふつうに考えても、料金が安いのは当然なんです!
しかも、通常の単身パックのように決まった料金設定がないので、引越しの条件(エリア、荷物量、距離、曜日、時間帯)によっては相場より高くなる可能性は十分に考えられます。
単身パック当日便はホントにお得?
利用を検討するときに注意すべき点は、「単身パック当日便」という名前が付いていますが、結局のところ、適用条件がある以外は通常の引越しプランと何ら変わらないことです。
ですから、「単身パック当日便=安い」と安易に判断するのはやめましょう!
たとえば、私が以前サカイ引越センターを利用したときの条件をご覧ください。
サカイの見積もり事例
- 2件立ち寄り
- 荷物は3トントラックいっぱい
- エレベーターなしの物件
- 移動距離は1時間半
- 作業はトータルで7時間
引越し料金:40,000円
このとおり、日通の単身パック当日便はとうてい利用できない条件ですが、サカイの見積もりは何と40,000円でした。
単身パック当日便の相場が20,000〜40,000円なのに対して、サカイはこの条件で40,000円ですから、必ずしも「単身パック当日便」のコスパが高いとは限らないわけです。
ですから、「単身パック当日便」という名前に惑わされることなく、他社とも比較したうえでお得な引越業者を選ぶことをオススメします。
引越業者を比較するコツ
ただ、引越しの見積もりを集めるのは結構手間がかかります。
そこで、私がいつも使っている「引越し比較サイト」をご紹介します。
そのサイトが、『引越し侍』です。
業界では一番人気があるサイトで、全国の引越業者からカンタンに候補をしぼり込むことができ、さらに各社の概算料金もネット上で確認することができます。
お得な引越業者、プランを選ぶときに大変便利なサイトなので、費用を少しでも抑えたい方はぜひ活用してください。
まとめ
いかがだったでしょうか。
日通の「単身パック当日便」がどのような引越しプランか理解できましたか?
「単身パック当日便」というプラン名がそもそも誤解を招きやすいのですが、いわゆる専用ボックスで輸送する「単身パック」とは違い、トラックをチャーターする「通常の引越しプラン」になります。
ですから、結局のところ、特別に安い料金設定になっているわけではないんです。
もちろん単身パック当日便を検討することは問題ありませんが、できれば他社からも見積もりを取り、そのうえで引越業者を選んだほうが間違いなく得をします。