引越し業者から見積もりを取る際に、「業者の営業マンに部屋を見られるのは嫌だ」「気軽に見積もりを取れる方法はあるの?」と考える人もいるのではないでしょうか。
とくに一人暮らしの女性の場合は、男性の営業マンを自宅に入れることに抵抗を感じることもあるはずです。
引越しを業者に依頼する場合、「訪問見積もり」で料金を決めるのが一般的ですが、電話で見積もりを取ることも可能です。
ただし、電話見積もりの場合、「料金が高くなる」「業者の選択肢が少なくなる」などのデメリットがあるため、そのことを十分に理解しておく必要があります。
そこでこのページでは、電話見積もりを依頼するときの条件や、メリット・デメリットについて詳しく解説します。「できることなら訪問見積もりは避けたい」という人もいるかと思いますが、ここでの説明を理解したうえで検討することをオススメします。
引越し業者に電話見積もりを対応してもらうための条件
引越し業者は、それぞれで「電話見積もりにおけるルール」を決めています。そのなかから、いくつか例にあげて紹介します。
引越し業者が定める電話見積もりのルール
- 基本的に、電話見積もりには対応していない。
- 家具家電がない場合は、電話見積もりにも対応するケースがある。
- 単身で荷物の少ない場合は、電話見積もりが可能。
- 口頭で伝えられるレベル程度の荷物の量であれば電話で見積もりが取れる。
このように、引越し業者によって電話見積もりについてのルールは異なります。
しかしながら、基本的に以下の条件を満たしていなければ、電話で見積もりを取ることはできないと考えておきましょう。
電話見積もりの対応条件
- 単身引越し
- 大きな家財がない、もしくは、荷物が少ない
つまり、電話見積もりに対応してもらえるのは、「荷物が少ない単身者」ということになります。引越し業者によっては、「家具家電がない」というのが条件につくこともあります。
したがって、誰でも電話見積もりが取れるというわけではないのです。
基本的に、引越しの見積もりは「訪問」で行います。
そのほうが確実に情報を確認できて、当日のトラブルを防げるからです。
そのため、電話見積もりには対応してくれない業者もあります。
もし電話見積もりがあなたにとって欠かせない条件であれば、引越し業者に選択肢が少なくなってしまうのは覚悟しましょう。
引越し業者によって電話見積もりに対応していない理由
前述のとおり、引越し業者によっては「電話見積もり」に対応してもらえません。その一番の理由は、やはり「電話見積もり」ですと、トラブルに直結しやすいからです。
たとえば、見積もりの際は、次のような情報を確認する必要があります。
- 荷物の種類、量
- 家具・家電のサイズ
- 建物の設備(エレベーター、階段、通路など)
- 周辺環境(道幅、トラックの駐車位置など)
- 作業動線の幅
電話見積もりの場合、これらの詳細な情報を自分で調べて伝えなければいけません。しかし、その際に、情報を正確に伝えられなかったり、申告漏れがあったりするケースも多いです。そうなると、当日のトラブルにつながる可能性が高まります。
情報の申告漏れによるトラブル
- トラックにすべての荷物が載らない。
- 道幅が狭くてトラックが建物の近くまで入っていけない。
- 家具が玄関を通らないため、クレーンでベランダから搬出しなければいけない。
このように、申告漏れによるトラブルは致命的です。そうなると、当日の追加料金は避けられません。
また、もしものトラブルを事前に防ぐために、「大きめのトラック」「多めの作業員」を手配することもあります。その場合、本来の「正確な料金」よりも高くなってしまいます。
このような理由から、引越し業者は「訪問見積もり」を案内してくるのが一般的です。電話見積もりの場合は、「依頼できる条件」「依頼できる業者」が限られます。ですから、そのことを理解したうえで、見積もりの取り方を検討してみてください。
引越し電話見積もりのメリットとデメリット
電話見積もりについて検討しやすいよう、メリットとデメリットをまとめます。
電話見積もりのメリット
- 家の中を見られなくて済む
- 見積もりのために部屋を片付ける必要がない
- 電話のほうが気楽
訪問する営業マンは「男性」の場合がほとんどです。一人暮らしの女性ですと、知らない男性が自宅に入るのに抵抗を感じる人もいるはずです。そのため、「どうしても訪問見積もりは嫌だ!」という人にとっては電話見積もりのほうが適しています。
また、電話であれば、見積もりの前に部屋を片付ける必要がありませんし、何よりも気楽です。そのため、「気楽に見積もりを取りたい」「片付けるのが面倒」という人にとってもメリットがあります。
電話見積もりのデメリット
- 口頭ですべての情報を伝えるのが大変
- 意外と時間がかかる
- 対応してもらえる業者が限られる
- 引越し料金が高くなる
しかしながら、電話見積もりはデメリットが非常に多いです。
電話見積もりは意外と面倒
前述のように、電話見積もりは「家具・家電の寸法と数」「想定されるダンボールの数」などの細かな情報をすべて口頭で伝えなければいけません。たとえば、「縦○○cm、横○○cm、奥行き○○cmの冷蔵庫1個」という具合です。
電話のほうがカンタンに見積もりを取れそうですが、実は、意外と時間がかかって面倒です。
トラブルを避ける結果、料金は高くなる
電話見積もりの場合、営業マンに荷物などを直接確認してもらえません。そのため、申告漏れが原因で「荷物が積み切れない」といったトラブルにつながる可能性があります。場合によっては、「言った、言わない」と問題がこじれるケースもあります。
業者はこのようなトラブルを避けるため、通常より「大きめのトラック」や「多めの作業員」を用意することがあります。
これが電話見積もりの最大のデメリットです。
引越し訪問見積もりのメリットとデメリット
あわせて、「訪問見積もり」のメリットとデメリットについても理解しておきましょう。
【訪問見積もりのメリット・デメリット】
メリット
- 詳細情報はすべて営業マンが確認してくれる
- 引越し料金が安くなる
- サービス内容などを確認しやすい
- 手間を考えると一番ラク
デメリット
- 営業マンが自宅に入る
- 訪問日時を調整する必要がある
訪問見積もりであれば、営業マンが荷物の種類や量、大きさなどをすべて確認してくれます。
また、建物や周辺環境もあわせてチェックしてくれるため、手間を考えると実は一番ラクです。
また、訪問見積もりの場合は「重要な情報を伝え忘れる」ということが起きにくい、より正確な金額を提示してもらえます。そのため、結果的に「訪問見積もり」は「電話見積もり」のときより料金が安くなります。
もちろん、訪問のためにスケジュールを調整する必要はあります。しかし、「料金」や「手間」を考えれば、あなたにとって「訪問見積もり」はいかにメリットが多いか理解できると思います。
見積もりは「引越しの肝」です。
電話と訪問、それぞれのメリット・デメリットを良く理解し、そのうえで見積もり方法を検討してください。
ちなみに、私としては、料金や手間のことを考えると「訪問見積もり」のほうが断然オススメです。
訪問見積もりの際は、知り合いに立会いをお願いしよう
とはいうものの、営業マンが訪問することに抵抗がある場合は、どうすれば良いのでしょうか。
一番安心なのは、訪問見積もりの際、知り合いに「立会い」をお願いすることです。知り合いにいてもらえれば、緊張もかなりほぐれるはずです。
その場合は、知人とスケジュールを調整したうえで、訪問見積もりの日時を決めましょう。
女性の営業スタッフもいます!
もしくは、見積もりを依頼するときに、「女性スタッフに対応をお願いしたいです」と相談するのもひとつの方法です。立会いをお願いできる人がいない場合は、女性スタッフに対応してもらうのが一番です。
ただし、どこの業者も女性スタッフは決して多くないです。ですから、まずは女性スタッフが対応できるか相談するつもりで聞いてみましょう。
しかし、「どうしても電話見積もりがいい」という人は、電話見積もりの手順と注意点について次の記事を参考にしてください。
まとめ
ここまでの説明で、電話見積もりのメリット・デメリットを理解できたのではないでしょうか。
一人暮らしの女性であれば、「訪問見積もり」に抵抗感がある人もいるかと思います。
その場合は、「荷物が少ない」という条件を満たしていれば、電話でも見積もりを取ることは可能です。
ただし、上記のとおり、電話見積もりにはたくさんのデメリットがあります。
ですから、もし可能であれば、知り合いにお願いをして訪問見積もりに立ち会ってもらうことをオススメします。
訪問見積もりであれば、正確な料金を提示してもらえますし、選択肢を狭めずに業者を選べます。
何より、トラブルを防ぐことにつながるため、安心して引越し当日を迎えられると思います。
なお、引越し業者を選ぶときは料金はもちろんのこと、対応品質も決め手になります。
各社をよく比較したうえで納得できる引越し業者を選びましょう。