引越し業者を決める際、まず見積もりを取る必要があるのはわかっていても、「どのタイミングで見積もりを取るの?」と疑問に思う人もいるのではないでしょうか。
新居や引越し時期が決まったら、できるだけ早やめに見積もりは取っておきましょう。
見積もりを取るのが引越しギリギリになると、希望の日時を押さえられなかったり、対応できる業者が限られたりするからです。また、見積もりのタイミングが遅れると、料金も割高になる傾向があるので注意してください。
具体的には、引越しの「2週間~1ヶ月前」を目安に見積もりを取りましょう。
ここでは、引越し見積もりを取る時期について詳しく解説します。また、見積もりの依頼方法や注意点についても説明します。見積もりは「引越しの肝」になるので、しっかりチェックしておきましょう。
引越し見積もりが必要な理由
見積もりの目的は、「希望する引越し条件を確認したうえで、それにかかる料金を提示してもらうこと」です。引越し業者を利用するときは、まず見積もりを取ったうえで予約する必要があります。
具体的には、次のことを見積もりで行います。
- 荷物の量や種類の確認
- 希望する引越し内容の確認
- サービスや補償内容の確認
- 料金の提示
見積もりの際に「引越し先の住所」や「引越し時期」が決まっていないと、正確な料金を計算することができません。ですから、引越し条件が具体的に決まってから見積もりを依頼するようにしましょう。
引越し見積もりはいつまでに申し込むべき?
引越し見積もりを取るタイミングは、「引越しの1ヵ月前~2週間前まで」が目安になります。実際に、引越しする人の7割以上がこのタイミングで見積もりを依頼しています。
【1ヵ月前を切ってから見積もりを依頼する人が多い理由】
ほとんどの場合、新居が決まると「約1ヵ月後の入居」を求められます。大家さんも不動産業者も「できるだけ早く入居してほしい」と考えるからです。ですから、新居が決まってから1ヵ月前後に引越しをする人が多いのはそのためです。
当然ながら、引越し見積もりを取るのは新居が決まってからになります。そのため、多くの人が引越しの1ヵ月前を切ってから見積もりを依頼することになります。
ただ、これはあくまでも目安です。
「新居」と「入居予定日」が決まったら、できるだけ早めに見積もりを取ることが肝心です。
なぜなら、見積もりの依頼が遅くなると、希望する業者や日時を選べなくなる可能性があるからです。
引越し業者は「作業員の人数」や「トラックの台数」に限りがあるため、1日に受けられる引越し件数は決まっています。ですから、予約が埋まってしまうと、業者はそれ以上の引越しを引き受けることができなくなります。
したがって、引越しの希望日がある場合は、「できるだけ早めに見積もりを取ること」を心がけてください。とくに3~4月の引越しシーズンは予約が殺到するため、さらに早い段階から動き出すことをおすすめします。
早めに引越し見積もりを取るメリット
引越し見積もりを早めに取ることのメリットは、以下のとおりです。
早めに見積もりを依頼するメリット |
希望する「引越し業者」や「引越し日時」を押えやすい 値引き交渉に応じてもらいやすい 余裕をもって準備や手続きを進められる 業者ごとに条件をじっくり比較できる 業者によって「早割特典」などのお得なサービスが受けられる |
希望の引越し日時が押えやすい
早めに見積もりを依頼することで、希望どおりの日時を押えやすくなります。また、引越し業者としては早いうちからトラックや作業員を手配できるため、余裕も持って対応することができます。値引き交渉にも応じてもらいやすくなるのは、これが理由です。
引越し業者ごとの条件を比較できる
また、複数の引越し業者をじっくり比較できるのも大事なポイントです。とくに引越し料金は、同じ条件でもまったく異なります。
単身引越しでも、業者によって数万円の差が生じるケースは良くあります。ですから、引越し業者ごとの条件はじっくり比較するべきです。
ですから、見積もりを取るタイミングは早いに越したことはありません。ずるずる先延ばしにするメリットもないので、遅くとも「引越しの2週間前まで」には見積もりを依頼しましょう。
見積もりを引越し直前に取るデメリット
しかしながら、引越しの直前になってから見積もりを依頼する人もいるようです。転勤などの急な引越しであれば仕方ありませんが、面倒で後回しにしている人もいるのではないでしょうか。
そこで、「見積もりを引越し直前に取るデメリット」についても理解しておく必要があります。
見積もりを引越し直前に取るデメリット |
引越し日時を指定できない可能性が高い 料金が割高になる 値引き交渉に応じてもらいにくくなる 複数社をじっくり比較する時間がない 見積もりを取るまで無料ダンボールがもらえないため、荷造りが進まない |
引越し業者が限定される
見積もりを取るのが直前になると、対応してもらえる業者が限定されてしまいます。上手く予約が取れたとしても、日時が指定できない可能性もあるので覚悟しておきましょう。予約が立て込んでいる時期は、どこの業者にいっても受け付けてもらえないケースもあります。
引越し料金が高くなる
業者の選択肢が狭くなるということは競合する他社が少なくなるため、強気(高め)の料金を提示されることが多いです。また、引越し業者は急な準備に追われるため、交渉にも応じてもらいにくくなります。
したがって、見積もりを取るタイミングが遅くなると、結果的に料金は高くなってしまいます。
荷造りが間に合わない?
ほとんどの引越し業者では、ダンボールなどの梱包資材を無料でサービスしています。ただし、これは見積もりを取らないともらえません。
ですから、見積もりを取るのが直前になると無料ダンボールをもらうのも遅れ、荷造りが間に合わないことも考えられます。
このように、見積もりを取るのが遅れると良いことはありません。急な引越しで仕方のない場合もありますが、いずれにしても「新居」と「入居日」が決まったら早めに見積もりを依頼しましょう。
引越し見積もりを依頼できる期間
結論:引越し見積もりを依頼できる期間は「引越しの3ヵ月前~前日まで」
引越し業者によって見積もりを依頼できる期間は異なりますが、「最長で3ヵ月前」から受付しているところが多いです。
ただ、あまりに早くても「新居」や「引越し予定日」が決まっていないと意味がありません。ですから、引越しの予定が決まってから見積もりを依頼しましょう。
最短の場合は、「引越しの前日」まで見積もりを依頼することができます。つまり、直前でも引越しの依頼は可能です。
ただし、対応してもらえる業者は限られます。繁忙期ともなると、対応してもらえる業者が見つからない可能性も考えられますから、十分に注意しましょう。
引越し見積もりを取るのに必要な情報
見積もりを取るのに特別な準備などは必要ありません。ただし、以下の情報が求められるため、答えられるよう事前に確認しておきましょう。
見積もり時に必要な情報 |
現住所 新住所 希望する引越し予定日 新居に持っていく荷物 処分する荷物 希望するオプションサービス |
繰り返しになりますが、「新居の住所」と「引越し予定日」が決まっていなければ、正確な見積もりは取れません。また、「新居に持っていく荷物」と「引越しまでに処分する荷物」は明確に答えられるようにしておきましょう。引越し料金は、輸送する荷物量によって変わります。
さらに、通常の引越しサービス以外に依頼したい作業があれば、見積もりのときに伝えましょう。たとえば、「エアコンの脱着」「荷造り・荷解き」「ペットの輸送」などです。これらの作業はすべてオプション扱いになるため、追加料金が発生します。
引越し見積もりを依頼する方法
引越し業者に見積もりを依頼する方法は、以下の2つがあります。
- 引越し業者のホームページから依頼する
- 一括見積もりサービスから依頼する
2つの依頼方法について、それぞれ具体的に説明します。
引越し業者のホームページから見積もりを申し込む
見積もりを直接依頼するときは、インターネットまたは電話から行います。
WEBから依頼する場合 |
引越し会社のホームページにある「見積もり依頼フォーム」から申し込みをします。 ただ、WEB上ですべて完結するわけではなく、結局は業者から電話がかかってきます。 |
電話で依頼する場合 |
引越し会社のコールセンターに電話をして、オペレーターの指示に従いながら必要事項を伝えます。 その後、担当支店から折り返し連絡が入りますから、そこで訪問見積もりの日時を調整します。 |
見積もりを依頼するときは、どの方法でも構いません。急な引越しの場合は、インターネットからではなく、直接電話をしたほうがスピーディに対応してもらえます。
ただ基本的には、「荷物が少ない単身者」以外は訪問見積もりが必要になるため、あらかじめ理解しておきましょう。
一括見積もりサイトから見積もりを依頼する
引越し業者に直接連絡するのではなく、「一括見積もりサイト」から見積もりを依頼することもできます。
一括見積もりとは、「複数の引越し業者に対して、まとめて見積もりを依頼できるサービスのこと」です。無料で利用できるため、料金などの条件を比較するのに便利です。
一括見積もりサイトから依頼する場合は、以下のような流れになります。
一括見積もりサイトから依頼する流れ
- 一括見積もりサイトの申し込みフォームに必要事項を入力する
- 複数の引越し業者からメール・電話で連絡が入る
- 各社と訪問見積もりの日時を決める
好条件の引越し業者を探すコツ
一括見積もりは、各社の条件を比較しやすくするためのサービスです。こちらから、わざわざ連絡をする必要もないため、複数社の見積もりを効率よく集めることができます。
「できるだけ安い業者がいい!」「どこの業者に依頼すれば良いか分からない」という人は、気軽に利用してみてください。
なお、依頼したい引越し業者がもうすでに決まっている場合でも、一括見積もりサービスは利用したほうが良いです。なぜなら、希望する会社に「他社の見積もり」を提示すれば、値引きしてもらえる可能性があるからです。
ですから、引越し業者を決めるときは、各社の見積もりを比べ、そのなかから好条件のところを見つけるようにしてください。
引越しの訪問見積もりにかかる時間
訪問見積もりにどれくらいの時間がかかるか、気になる人もいるかと思います。とくに複数社から見積もりを取る場合は、ある程度想定しておきたいはずです。
訪問見積もりにかかる時間は引越しのケースによって異なりますが、以下を目安として参考にしてください。
【訪問見積もりにかかる時間】
一般的な目安 | 30分程度 |
---|---|
荷物が少ない単身の場合 | 15分程度 |
荷物が多い家族の場合 | 30分~1時間程度 |
つまり、訪問見積もりにかかる時間は、「荷物量」によって左右されます。複数社から見積もりを取るときは、スケジュール調整も大切になります。
その場合は、「1社につき1時間」を目安に見積もりのスケジュールを立てましょう。
引越し見積もりを取るときの注意点
訪問見積もりが面倒に感じる人は、「電話やインターネットから簡単に見積もりを取りたい」と考えるかも知れません。
しかし、ほとんどの引越し業者は「訪問見積もり」を案内してくるはずです。そのほうが荷物などの情報を正確に確認してもらえるため、追加料金などの当日トラブルを防げます。
電話やインターネットから見積もりを取ることも可能ですが、「荷物が少ない人向けの単身パック」などの場合です。身軽な単身引越しであれば、「荷物の申告漏れ」などのリスクが低いからです。
したがって、基本的に訪問見積もりが必要になるということは理解しておきましょう。
実際のところ、電話やインターネット見積もりの場合は、「家具や家電のサイズ」「玄関や通路の幅」などの情報をすべて自分で調べて伝える必要があります。ですから、手間を省くつもりでも、意外と面倒です。
それに比べて、訪問見積もりの場合は営業マンがすべてチェックしてくれます。ですから手間を考えても、実は訪問見積もりのほうが楽です。
まとめ
ここまでの説明で、引越し見積もりをいつごろ依頼すれば良いのか理解できたかと思います。
引越し見積もりを依頼する前に、「新居」と「希望する引越し時期」が決まっていることが前提になります。これらが決まったら、できるだけ早く見積もりを取りましょう。具体的には、「引越しの1ヵ月前~2週間前まで」には見積もりを取っておくと良いです。
引越しが迫ってから見積もりを依頼すると、あなたの希望する業者、日時が選べなくなる可能性があります。また、業者同士を比較したり値引き交渉したりするための時間余裕がなくなり、結果的に料金は高くなってしまいます。
見積もりは「引越しの肝」です。新居が決まったら、一括見積もりサイトを利用して、賢く業者選びをしましょう。そのうえで料金などを比較するのが、引越し見積もりのポイントです。そうすれば、納得できる引越し業者が必ず見つかるはずです。