引越し料金を安くする方法はいくつかありますが、そのなかでも「値引き交渉」はかなり効果的です。
ただ、「どうやって交渉すれば良いの?」と疑問に思う人もいるのではないでしょうか。
引越し料金の値引き交渉をするうえで、複数社から見積もりを取ることが最も重要です。そうすれば、各社の料金を比較して、最安値を引き出すことができます。ただし、いくつか注意点がありますから、そのポイントを押えつつ交渉を進める必要があります。
ここでは、引越し見積もりの「値引き交渉のコツと注意点」を紹介します。簡単なポイントですから、初めての人でも「値引き」に必ず成功すると思います。「引越し料金を安くしたい!」という人は、ぜひ参考にしてください。
引越し料金の値引き交渉をする前の心構え
はじめに、値引き交渉をするうえで理解しておきたいポイントについて説明します。このことを心得ておくだけでも、引越し料金は安くなります。
引越し料金は値引きするのが大前提
まず大前提として、「引越し料金は値引きするもの」ということは覚えておいてください。実際に、交渉をした人のほとんどが「値引き」に成功しています。
そもそも、引越し料金には「定価」がありません。そのため、業者ごとに料金を自由に決めているのが実情です。つまり、見積もり料金は「あってないようなもの」で、とくに最初に提示される料金はかなり高めになっているケースがほとんどです。
はじめに高めの料金を提示する理由
なぜなら、値引き幅を大きくすれば、それだけ「お得感」が強くなるからです。
この「お得感」を依頼者に与えるために、わざと最初に高めの料金を提示するのです。つまり、引越し業者は「値引き」を前提として考えているということです。
したがって、「値引き交渉をしない」ということは、高めの料金をそのまま鵜呑みにしてしまっていることになります。これは非常にもったいないことです。ですから、「値引き交渉をするのは当然」と考えておきましょう。
交渉と聞くと、「業者が気分を悪くするのでは?」と考えてしまう人もいますが、業者のほうも、はじめから値引きするつもりでいます。ですから、遠慮はせずに、積極的にチャレンジしてみましょう。
引越しが決まったら早めに見積もりを依頼する
引越し見積もりを依頼する時期についても気をつけておきましょう。見積もりを依頼するのは「引越しが決まったタイミング」が良いです。遅くとも、「引越しの2週間前まで」には見積もりを取るようにしましょう。
早めに引越しの予定を組めば、業者としても余裕を持って段取りができます。具体的な引越し内容が決まってしまえば、業者としても「値引き交渉」に応じやすくなります。ですから、見積もりを早めに依頼すれば、結果的に料金が安くなるのです。
反対に、見積もりの依頼がギリギリになってしまうと、業者としては段取りの調整が大変になります。そうなれば、値引き交渉にも積極的に応じてもらえない可能性があります。
つまり、見積もりを依頼するタイミングによって、「値引き交渉のしやすさ」が変わるということです。転勤などで急な引越しの人もいるかもしれませんが、できるだけ早めに見積もりを依頼しましょう。
訪問見積もりで料金を提示してもらうのがベスト
引越し見積もりを取る方法としては、「訪問」「電話」「インターネット」の3つがあります。その中でも、はやり「訪問見積もり」が一番オススメです。
訪問見積もりをオススメする理由
- 必要な情報はすべて営業マンが確認してくれる
- 追加料金などの当日トラブルを避けられる
- 見積もり金額が安くなる
- 手間がかからなくて楽
訪問見積もりが一番確実でラク!
訪問見積もりであれば、「荷物量」や「建物の周辺環境」などの情報はすべて営業マンが直接確認してくれます。
ですから、正確な料金を提示してもらえるだけでなく、追加料金などのトラブルを防ぐことにもつながります。
電話・ネット見積もりの落とし穴
電話やインターネットからでも見積もりを取ることは可能ですが、必要事項をすべて自分で調べて伝えなければいけません。その際に「申告漏れ」の可能性もありますし、何よりも意外と手間がかかります。
また、申告漏れがあった場合でも対応できるよう、業者が「大きめのトラック」「多めの作業員」を手配することもあります。
そのため、電話やインターネットから見積もりを取ると、料金が高くなってしまいます。
これらの理由から、引越し見積もりを取る際は、「訪問見積もり」をおすすめします。そうすれば、安くて正確な料金を提示してもらえますし、何よりも一番ラクです。
引越し料金の値引き交渉を成功させる最大の秘訣
引越し料金の「最安値」を引き出す秘訣は、「複数社から見積もりを取って、料金を比較すること」です。これが値引き交渉を成功させるために最も重要なポイントです。
実は、引越し料金には「定価」がないため、業者ごとに決めることができます。そのため、それぞれが提示する金額には差が生じます。ですから、各社の料金を比較する必要があるのです。
複数社から見積もりを取れば、どこが一番安いのかすぐにわかります。
さらに、それぞれが提示した料金を引き合いに、交渉を有利に進めることができます。
たとえば、「他社は○○万円でしたが、そちらはさらに安くできますか?」という具合です。
このように交渉すれば、引越し料金を可能な限り安くしてもらうことができます。
一方、見積もりを取るのが1社だけの場合、他社の料金と比べることができないため、その金額が高いのか安いのか判断することはできません。
また、他社と競い合う必要もないため、最安値を引き出すことが難しくなります。
したがって、「他社の見積もり」が値引き交渉するうえでの切り札になります。
そこで問題になるのが、見積もりを依頼する方法です。1社1社問い合わせて見積もりを依頼することもできますが、これは面倒です。
複数社から見積もりを取るときのコツ
そこで「一括見積もり」という方法があります。
これは、複数の引越し業者に一括で見積もりの依頼ができるサービスのこと」です。
全国の引越し業者が加盟しているため、わざわざ自分で探す必要もありません。
一括見積もりは、複数社から見積もりを取るためのサービスです。
ですから、料金の安い引越し業者を探すためには、一括見積もりの利用は必須です。
一括見積もりは無料で利用できるので、複数社から見積もりを取るときは、ぜひ活用しましょう。
値引き交渉は後日電話で行う
交渉と聞くと、営業マンと直接対面で行うのをイメージするかもしれませんが、これはおすすめできません。
その場で交渉をすると、営業マンから即決を迫られる可能性があります。たとえば、「この場で決めてくれれば、○○円安くします」という具合です。そこで即決をしてしまうと、他社と比較することができなくなります。
このように対面の場合、営業マンの勢いに押されて冷静な判断がしにくくなります。
ですから「値引き交渉」は、見積もりを依頼したすべての業者から料金を提示してもらった上で、後日、電話で行うと良いです。そうすれば、料金やサービス内容をしっかり比較できますし、落ち着いて交渉できると思います。
訪問見積もりの際、その場で即決を迫られたら、「他社と比べてから決めます」と言って、サラッとかわしましょう。
最も効果的な値引き交渉の手順
いざ交渉をするときに、「何て言えばいいの?」と困ってしまう人もいるかと思います。
そこで、「値引き交渉の進め方」について具体的に説明します。ここでは、引越し業者3社から見積もりを取った場合を考えてみましょう。
まずは一括見積もりサービスを利用して、複数社から見積もりを取りましょう。見積もりを依頼するのは3~5社程度で良いです。多いほうが安くなる可能性はありますが、あまりに見積もりを依頼する業者が多いのは大変です。
※ここからは、電話で交渉することをおすすめします。
この場合は、A社が一番安くなります。ですから、「A社の金額」をB社とC社に電話で伝え、さらに安くできるか聞いてみましょう。このときに、頑張って値引きしてくれる業者もあれば、そうでないところもあります。
最安値を聞き出したら、「一旦検討します」と伝え、電話を切ります。
B社が提示した最安値の金額」をA社に伝え、さらに安くできるか交渉してみましょう。A社がさらに値引きしてくれるようなら、依頼先はAに決定です。
なお、このときに希望額を聞かれたら、答えても大丈夫です。それに応じて値引きしてくれる可能性があります。
最後に、B社とC社へ「断りの連絡」を忘れずに行いましょう。これは、見積もりを取ってくれた業者へのマナーです。また、断りの連絡をしないと、その後も業者からの電話が鳴り続けることになります。
このように、「提示された一番安い金額」を基準に交渉を進めれば、引越し料金をさらに安くしてもらうことができます。
しかし、業者を選ぶときの決め手が、必ずしも「引越し料金」とは限りません。「引越しサービスの内容」や「営業マンの印象」も依頼先を決めるのに重要なポイントです。
たとえ、お気に入りの業者が「最安値」でなくても、「引越しをお願いしたい」と思えば、そこに依頼するのもアリです。そのほうが後悔はないと思います。
無料サービスを増やしてもらうのも交渉の1つ
ただ、「もう少し安くなりますか?」という交渉は必ずしましょう。そこの業者なりに、限界まで料金を値引きしてくれる可能性はあります。もし「この金額が精一杯です」と言ってくるようなら、本当に限界かもしれません。
その場合は、「値引き交渉」をするのではなく、「無料サービス」を増やしてもらえるか聞いてみましょう。
無料サービスとは、たとえば以下のようなものがあります。
【無料にしてくれる可能性のあるサービス一例】
- 支給される無料ダンボールの数を増やしてもらう
- テレビやステレオの配線作業
- 使い終わったダンボールの回収
- 荷物の殺虫サービス
本来、これらのサービスは有料になります。しかし、値引きが無理でも、「これらのサービスを無料で行ってくれる」という形で交渉に応じてもらえる場合があります。
どのようなサービスを付けてくれるかは業者によって異なりますが、「付けてもらえればラッキー!」というくらいの気持ちで聞いてみてください。
値引き交渉する際の注意点
ここまでの説明で、値引き交渉の心構えや進め方について、ある程度は理解できたと思います。
しかし、より確実に交渉を進めるためには、以下のポイントについても注意しておきましょう。
料金相場をもとにした希望額は言わない
見積もりの際に「希望額」を聞かれることがありますが、この段階で答えるのは良くありません。希望額を答えてしまうと、それより安くなる可能性をつぶしてしまうことになります。
たとえば、本来であれば、引越し料金が8万円まで安くなるとします。しかし、そのことを知らずに「希望額は10万円です」と答えてしまうと、業者は喜んで引き受けるでしょう。そうすれば、8万円まで値引きする必要がなくなるからです。
つまり、希望額を伝えることで、「料金の最安値」を引き出すのが難しくなってしまうのです。ですから、希望額を聞かれた場合は、逆に「いくらまで安くできますか?」という具合にサラッと対応しましょう。
引越しを依頼する業者を即決しない
訪問見積もりの際、営業マンは「その場で決めてもらいたい」と考えます。そのため、「ここで決めてもらえれば、○○円安くします」という営業トークで即決を迫ってくるケースがあります。
ただ、その場で即決してしまうと、他社とじっくり比較することができなくなります。結果的に、最安値を引き出すのは難しくなります。「○○円安くなるならいいかな」と思うかもしれませんが、あとで冷静になってから依頼する業者を決めるべきです。
引越しのサービス内容もしっかりと比較する
複数社から見積もりを取って、引越し料金を比較するのは重要なことです。しかし、料金ばかりに気を取られるのは注意しましょう。
実際に、「サービス内容の違い」によって料金に差が生じている可能性もあります。したがって、見積書にあるサービス内容もしっかりと比較する必要があります。その上で、納得できる引越し業者を選ぶようにしましょう。
値引き交渉は「上からの態度」では成功しない
営業マンも人間ですから、「態度の悪い人にはあまり値引きしたくない・・」と感じるものです。ですから、「それで、いくらまで安くしてくれるの?」と上からの態度で交渉するのは逆効果です。
実際に、「高額引越しの依頼者」より「感じの良い人」のほうが値引きも上手くいくようです。
強気な態度を取ったからといって、値引き幅が大きくなるわけではありません。ですから、交渉をスムーズに進めるためにも、業者スタッフに対して丁寧に対応することを心がけましょう。
交渉が苦手な人は相談するつもりでチャレンジしてみよう!
前述のとおり、引越し料金は「値引き交渉」するのが前提になります。ですから、交渉するのに抵抗を感じる必要はありません。
ただ、どうしても交渉ごとが苦手という人もいるかと思います。そのような場合は、「交渉しなければ!」と構えずに、「値段の相談」をするつもりで話してみてください。
具体的には、「もう少し安くなりますか?」と聞くだけで大丈夫です。このように気軽に相談してみるだけでも、値引きに応じてもらえるケースは良くあります。
まとめ
ここまでの説明で、引越し見積もりを取る際の「値引き交渉」について理解できたかと思います。
上記で説明したポイントを押えておけば、交渉は難しくありません。
そもそも引越し料金は「値引き」が前提になりますから、初めての人でも交渉は上手くいきます。
交渉するうえで最も重要なポイントは、「他社の見積もり」を引き合いに出すことです。
そうすることで交渉を有利に進められ、最安値を引き出せるはずです。
なお、相見積もりをとる際は以下の一括見積もりサービスが便利なので、ぜひご活用ください。