引越し業者から見積もりを取ると、予想外に高くて驚くことがあります。
引越しの条件からして妥当な金額の場合もありますが、ただ単に「高く見積もられている」というケースもあるんです。。
ですから、引越し料金が高額だと感じたときは、その内訳をよく理解してうえで、削れるところは削り、交渉して安くできるところは安くしてもらうことが重要になります。
そこで今回は、引越し見積もりの内訳と、妥当な金額か見極める方法を解説していきます。
費用をできるだけ抑えたい方は、ぜひ参考にしてください。
引越し見積もりの内訳は4項目
引越し料金は、主に以下4つの項目で構成されています。
それぞれの項目ごとに、いちおう目安となる「基準値」が存在します。
何にどのくらいの料金がかかるのか把握するために、費用内訳の相場をザッとチェックしていきましょう。
1.基本運賃
引越し料金のベースとなるのが、「基本運賃」です。
基本運賃はトラックの大きさ(荷物量)と移動距離によって決まります。
なお、基本運賃には「時間制」と「距離制」の2つがありますが、移動距離が100kmを越える場合は「距離制」が採用されます。
では、基本運賃の目安を見てみましょう。
【時間制運賃の目安】
2㌧車まで | 4時間制 | 13,580〜20,360円 |
8時間制 | 22,650〜33,970円 | |
4㌧車まで | 4時間制 | 16,000〜24,000円 |
8時間制 | 26,670〜40,010円 | |
5㌧車まで | 4時間制 | 16,950〜25,430円 |
8時間制 | 29,530〜44,290円 |
8時間を越えた場合は、1時間ごとに3〜4千円(トラック1台につき)が加算されます。
【距離制運賃の目安】
2㌧車まで | 100km超え 110kmまで | 25,040〜37,560円 |
141km超え 150kmまで | 29,230〜43,850円 | |
190km超え 200kmまで | 34,480〜51,720円 | |
4㌧車まで | 100km超え 110kmまで | 28,500〜42,740円 |
141km超え 150kmまで | 33,300〜49,940円 | |
190km超え 200kmまで | 39,270〜58,910円 | |
5㌧車まで | 100km超え 110kmまで | 31,570〜47,350円 |
141km超え 150kmまで | 36,850〜55,270円 | |
190km超え 200kmまで | 43,480〜65,220円 |
なお、トラックの大きさは、以下を参考にしてみてください。
1~2トン車 |
家具・家電が一通りそろっている単身者 大型の家具・家電が少なめの夫婦、カップル |
3~4トン車 |
家具・家電が一通りそろっている夫婦、カップル 大型の家具・家電がかなり多い単身者 マンション・アパートに暮らしている3~4人家族 |
5トン車 |
戸建て住宅に住んでいる家族 荷物がかなり多い5人以上の家族 |
以上が、基本運賃の目安になります。
まずはご自身の引越し条件と照らしあわせて、運賃の目安をチェックしてください。
そのうえで、実際の見積もりを見て、高いか妥当か判断しましょう。
2.実費
次に、内訳の「実費」を見ていきます。
引越しにおける実費とは、人件費・資材費・交通費(高速代など)です。
そして、引越し費用の中でもとくに大きなウェイトを占めるのが「人件費」になります。
作業員1人あたりの人件費の相場は15,000円ですから、荷物量に応じた目安は以下のとおりです。
【人件費の目安】
世帯人数 | 作業員 | 人件費 |
---|---|---|
1人 | 2〜3名 | 3〜4.5万円 |
2〜3人 | 3〜4名 | 4.5〜6万円 |
4人以上 | 4〜5名 | 6〜7.5万円 |
ただし!
引越しでは「搬出」と「搬入」を別々の作業と見なすため、実際の見積もりは上記の2倍の人件費がかかります。
引越し見積もりがやたらと高く感じるのは、この人件費の影響が大きいでしょう。
3.割増料金
また、引越し料金は、予約が集中しやすい時期や日取り、あるいは特別な時間帯によって「割増し」されるのが特徴です。
割増しの目安は、以下のとおりです。
【割増料金の目安】
3〜4月 | 3〜5割増し |
土日祝日 | 2割増し |
深夜・早朝 | 3割増し |
業者による多少の違いはありますが、大抵はこのような料金設定になっています。
4.オプションサービス料金
通常の引越しプランには含まれない作業は、各社オプションサービスとして対応してもらえます。
ただし、もちろんオプションには料金がかかるので、以下で相場を確認しておきましょう。
【オプション料金の相場】
オプションの種類 | 料金相場 |
不用品処分 | 冷蔵庫 5,000~10,000円 洗濯機 5,000~8,000円 ベッド 5,000~10,000円 エアコン 5,000~8,000円 |
荷造り・荷解き | 単身 15,000~30,000円 家族 50,000~90,000円 ※荷造り・荷解きのどちらも依頼する場合は2倍の料金がかかる。 |
エアコン移設 | 取り外し 5,000~10,00円 取り付け 10,000~15,000円 |
自動車の輸送 | 自動車 30,000~180,000円 バイク 30,000~120,000円 |
ペットの輸送 | 5,000~50,000円 |
ハウスクリーニング | 1DK・1K 20,000~35,000円 1LDK~2LDK 30,000~70,000円 3LDK~4LDK 60,000~110,000円 |
害虫駆除 | トラック内殺虫 3,000~5,000円 室内殺虫 15,000~30,000円 |
ピアノの輸送 | アップライトピアノ 20,000円~ グランドピアノ 40,000円~ |
オプションサービスがどうしても必要な場合は仕方がありませんが、どれも高額な費用がかかるので、できるだけ利用しないで済む工夫も必要になってくるでしょう。
以上が、引越し見積もりの主な内訳と相場です。
引越し見積もりが高額になる理由
ここまでご覧いただいたように、引越し費用というのは、ある程度の目安があります。
ところが、上記のとおり、その目安にも幅があるため、実際に見積もりを取ってみると「高すぎる!」と感じるケースもあるわけです。
では、なぜ見積もりが高額になってしまうのか、その要因をザッと説明しますね。
引越し見積もりが高額になる理由
- 運賃や人件費が相場より高い。
- オプション料金が高い。
- 引越し日が割増料金になっている。
- 値引きが全くされていない。
- 営業マンが高めの見積もりを提示している。
たとえ「高い」と感じても、見積もりで出されれば「こんなもんか・・・」と納得せざるをえませんよね?
でも、引越しにおいては、見積もり金額を鵜呑みにするのは絶対にやめてください!
なぜなら、引越し業者はあとで値引きにも対応できるよう、1発目の見積もりは必ず「高めの金額」を提示するからです。
したがって、最初の見積もり金額をそのまま信じてしまうと、あなたはまんまと損をすることになります。
ですから、もし「見積もりが高すぎる」と感じた場合は、本当に高額請求されている可能性があるんです。
引越しの高額請求を妥当な金額にする方法
では、どうすれば、引越し見積もりを妥当な金額にすることができるんでしょうか?
その最も効果的な方法は、「相見積もり」しかありません。
つまり、見積もりを何社か比較するわけです。
相見積もりが有効な理由は、以下の3つがあります。
相見積もりが有効な理由
- 複数社の見積もりを比べれば、適正料金(本当の相場)が把握できる。
- 業者間の競争意識が高まり、下手に高い見積もりを提示できない状況になる。
- 見積もりを取った業者の中から一番安いところを選べる。
費用が高くても構わないということなら1社決め打ちでも良いんですが、少しでもお得に引越したいなら相見積もりは必ずやるべきです。
その際に便利なのが、『引越し比較サイト』です。
見積もりを効率よく比較するための無料サービスで、お得な引越し業者をカンタンに探すことができます。
実際、私も引越しの度に利用していますが、前回の場合は料金差が44,000円以上にもなりました!
もちろん、この中から信頼できる安い業者を選びました。
ですから、相見積もりをとりたい方には必須のサービスと言えるでしょう。
「引越し費用は安く抑えたいけど、面倒なのはちょっと・・・」という方は、ぜひ使ってみてください。
まとめ
今回は、引越し見積もりの内訳と、高額請求を避けるためのコツをお伝えしてきました。
引越しの条件によってはどうしても高くなってしまうケースもありますが、「値引き前の高額見積もり」をそのまま鵜呑みにするのだけはやめましょう。
引越し料金は、値引きが前提です。
交渉次第では数万円もの値引きも可能ですが、最低でも相見積もりをとって少しでもお得な業者を選ぶようにしてください。