引越し料金が比較できる『一括見積もり』。
でも、どういうサービスなのか、そして、本当に安くなるのか、ちょっと不安ですよね。
というわけで、実際に一括見積もりをやってみました。
その結果、引越し料金が一番高い業者と一番安い業者の差は、なんと44,000円!
比較したことで業者間に競争意識が生まれ、料金がどんどん下がっていったんです。
ただし、うまく値引きしてもらうには、ちょっとしたコツがあります。
というわけで今回は、引越し一括見積もりの実体験をもとに、サービスや交渉の流れについて詳しく解説していきます。
引越し料金を少しでも安く抑えたい方は、ぜひご覧ください。
見積もり時の引越し条件
まずは、私が見積もりをとった(引越した)ときの条件をザッと紹介しますね。
引越しの荷物量
運ぶ荷物は、二人暮らし(2LDK)のごく一般的なものばかりです。
一応、リストで載せておきます。
【引越し荷物リスト】
家具 | 家電 | その他 |
---|---|---|
ダイニングテーブル デスク ローテーブル タンス 化粧台 ソファ 本棚・ラック×6 チェスト イス×3 | 冷蔵庫(大) 洗濯機 炊飯器 トースター 掃除機 シーリングライト×2 プリンター ガスコンロ | ダンボール(中)×20 ダンボール(大)×20 衣装ケース×7 自転車 衣類 |
今回、不用品はかなり処分しましたが、それでも、ザッとこれだけの家財がありました。
見積もりをとったところ、どうやら「3トン車」にギリギリ収まる程度の荷物量らしいです。
トラックの大きさや台数で料金が全然違うので、断捨離の効果はそれなりにあったと思います。
引越し(移動)距離
続いて、移動距離も料金を左右します。
私の場合は、愛知県内の「隣同士の市」に引越したので、かなり近距離になります。
- 移動距離:11km
- 車での移動時間:約30分
ちなみに、建物の作業環境も関係します。
【新居と旧居の作業環境】
旧居 | 新居 | |
建物 | アパート | マンション |
エレベーター | なし | あり |
トラックを止める場所 | 建物横 | 建物横 |
たとえば、建物の近くにトラックを止められなかったり、階段が多かったりすると、料金は割増しされます。
とはいえ、ここはどうすることもできないので、業者にお任せです。
エアコン移設
さらに、今回の引越しでは「エアコンの移設」も必要でした。
実は、この料金が結構高いんです!(詳しくは後半でお伝えしますね)
なお、エアコンの引越し内容は、以下のとおりです。
【エアコン移設作業】
旧居 | 新居 | |
作業 | 取り外し | 取り付け |
電圧切替 | あり | あり |
コンセント交換 | あり | あり |
配管 | 処分 | 必要(4m) |
室外機 | ベランダ | ベランダ |
通常作業に加え、電圧切替や配管の交換が必要だったため、料金が別途かかってしまうようです。
以上が、今回の引越し内容になります。
この条件で一括見積もりをとったので、ここからは、その流れを説明していきたいと思います。
引越し一括見積もりの流れ
引越し一括見積もりの大まかな流れは、次のとおりです。
では、順番に詳しくみていきましょう。
【ステップ1】
一括見積もりに申し込む
まずは申し込みから。
今回、私は『引越し侍』という一括見積もりサイトを使ってみました。
一番有名なサイトで利用者数もダントツで多く、安心感があったからです。
また、引越し業者の加盟数も最も多いので、「より条件のいい業者が見つかりやすい」というメリットもあります。
申し込みフォームの入力項目は、以下のとおりです。
入力項目
- 郵便番号と番地
- 建物のタイプ
- 引越し予定日、人数
- 荷物
- エアコン脱着の有無
- 名前
- メールアドレス
- 電話番号
早ければ1分くらいで終わるかと思います。
その後、各社の概算見積もりや口コミもチェックできるので、業者を選ぶときの参考にしてください。
見積もりは何日前に予約する?
なお、一括見積もりを申し込むタイミングは、なるべく早いほうが良いです。
早期予約のメリット
- 希望の日時で予約が取りやすい
- 業者をじっくり比較できる
- 値引き交渉にも応じてもらいやすい
- 荷造りを早めに始められる
だから、引越し先や時期が決まったら、早めに予約することをおすすめします。
ちなみに、私は引越しの1ヶ月前に見積もりをとりましたが、遅くとも2週間前までには予約したいところですね。
【ステップ2】
引越し業者から電話がかかってくる
次に、申し込み後に表示された「オススメ業者」から電話がかかってきます。
この電話の目的は、おもに「訪問見積もりの案内」になります。
サイト上で概算はチェックできますが、結局のところ、荷物を直接確認しないと正確な料金が計算できないからです。
なので、訪問してほしい日時をだいたい決めておきましょう。
そうすれば、電話は2〜3分(1社につき)で終わります。
SUUMO(スーモ)なら電話なしで一括見積もりができる
なお、業者から電話をかけてきて欲しくない方は『スーモの一括見積もり』をおすすめします。
電話番号の登録が「任意」なので、業者とのやりとりをメールで完結させることができます。
【ステップ3】
各社から見積もりをとる
次は、いよいよ見積もり本番です。
訪問見積もりは、以下のような流れになります。
訪問見積もりの流れ
- 挨拶
- 引越しの基本条件を確認
- 荷物の確認
- サービスの説明
- 料金の計算
- 見積金額の提示
見積もりは営業マンの方にお任せでいいですが、持っていく物・持っていかない物はハッキリ答えられるようにしておきましょう。
以上、
- 申し込み
- 電話対応
- 訪問見積もり
が大まかな流れになります。
シンプルに「見積もりを比較して安い業者を選ぶ」というのが基本ですが、そこに“交渉”を加えると料金をさらに下げることができます!
(詳しくは後述しますね)
引越し業者4社のリアルな見積書を完全公開
ここまでの流れで、結局、私は4社から見積もりをとりました。
その結果をご覧ください。
【1社目】
アーク引越センターの見積もり
最初に来たのは「アーク引越センター」でした。
そのときの見積書がこちら。↓
費用の内訳は、以下のとおりです。
引越料金 (税抜) | エアコン費用 (税抜) | 合計 (税込) |
70,000円 | 22,000円 | 101,200円 |
ただし、エアコンの配管費用は「長さによって変わる」とのことで、当日払いになるそうです。
そのため、見積もり金額に加えて12,000円程度かかる見込みです。
したがって、アーク引越センターの総額は114,400円(税込)ということになります。
【2社目】
サカイ引越センターの見積もり
2社目に来たのは「サカイ引越センター」です。
費用の内訳は、以下のとおりです。
引越料金 (税抜) | エアコン費用 (税抜) | 合計 (税込) |
71,500円 | 22,000円 | 102,850円 |
アークとほぼ変わりませんが、サカイの場合はエアコン移設が「パック料金」になっています。
しかも22,000円なので、他社に比べても安いです。
とはいえ、ここまでの2社は10万円オーバーと、二人暮らしの引越しにしてはちょっと高すぎる気がします・・・。
【3社目】
引越一番の見積もり
続いて、地元業者の「引越一番」が来てくれました。
他社と比較しているという前提なので、こちらが何も言わなくても、営業マンが自ら値引き対応。
最初に電卓で提示してきた金額が80,000円でした。
そこで私は「ちょっと高いですね」と一言。
その結果、なんと総額で7万円まで値引きしてくれました!
引越料金 (税抜) | エアコン費用 (税抜) | 合計 (税込) |
40,137円 | 23,500円 | 70,000円 |
ただ、ここまで安くなったのは、「通常3人作業のところを2人に減らす」という条件でした。
安いのは嬉しいんですが、ちょっと不安を感じたのが正直なところです。
【4社目】
アート引越センターの見積もり
最後に来たのが「アート引越センター」です。
3社目の引越一番が7万円なので、アートは相当がんばらないと勝てません。
結果はいかに・・・
内訳もご覧ください。
引越料金 (税抜) | エアコン費用 (税抜) | 合計 (税込) |
40,473円 | 26,800円 | 74,000円 |
交渉の末、最終的に74,000円になりました。
様子を見るかぎり、この金額が限界のようです。
ただ、引越一番が2名作業なのに対して、アートは作業員が3名になります。
また、エアコン作業は専門業者に委託することから、値引きしにくいのが実情です。
したがって、この74,000円は妥当、というより結構安いように感じました。
引越し業者の安いランキング
以上で、4社の見積もりが出そろいました。
今回の見積もり金額を、安かった順にもう一度みてみましょう。
引越料金 (税抜) | エアコン費用 (税抜) | 合計 (税込) | |
1位 引越一番 | 40,137円 | 23,500円 | 70,000円 2名作業 |
2位 アート引越センター | 40,473円 | 26,800円 | 74,000円 |
3位 サカイ引越センター | 71,500円 | 22,000円 | 102,850円 |
4位 アーク引越センター | 70,000円 | 34,000円 | 114,400円 |
ご覧のとおり、料金が全然違いますよね!
ただ、1,2位は「交渉後の金額」で、3,4位は「交渉なしの金額」になります。
つまり、引越し料金は“交渉次第”でかなり安くなるということ!
せっかく一括見積もりをやるのですから、ここはぜひ交渉にもチャレンジしてほしいと思います。
引越し料金が安くなる“魔法の言葉”
でも、あまり難しく考えないでください。
ある“魔法の言葉”を使うと、値引き交渉は楽勝です!
というわけで、今回、私が44,000円の値引きに成功した手順を紹介しますね。
1発目の金額「114,400円」
→交渉せずに「他社と比べた上でまたご連絡します」といって保留に。
1発目の金額「102,850円」
→交渉せずに「他社と比べた上でまたご連絡します」といって保留に。
1発目の金額「102,850円」
→交渉せずに「他社と比べた上でまたご連絡します」といって保留に。
1発目の金額「80,000円」
私「ちょっと高いですね」
業者「え?!そうですか、、では」
2発目の金額「70,000円」
→2名作業という条件に不安を感じ、ここも保留に。
このように、今回の見積もりは決着。
一連のやりとりが難しく感じましたか?
交渉でバツグンの効果を発揮する言葉が
「他社さんのほうが安いですよ」
という一言だけ。
業者のほうも値引き前提でいるので、こうやって言うだけで交渉はあっさり成功します。
ただし、実際に他社と比較していないと、交渉は難航します。
だから、一括見積もりが有効なんですね。
上記の流れをイメージしておけば、はじめてでも楽勝です!
気負いすることなく、積極的に交渉してみましょう。
見積書の内訳を要チェック!
ちなみに、その場では気付かなかったんですが、アートの見積書に「エアキャップ1,100円」という項目がありました。
でも、これは古新聞で代用できるので、見積もりから抜いてもらうことに。
あやうく1,100円をムダに払うところでした。
なので、アート引越センターの見積もりは、最終的に72,900円まで下がったわけです。
本当なら最安の「引越一番」が良かったんですが、やはり、作業員が1名少ないのが心配でした。
それに、大手のほうが何となく安心感もありました。
というわけで、今回は「アート引越センター」に決まり!
引越し当日、社員1名アルバイト2名での作業でしたが、問題なくスイスイ運んでくれて、無事終了。
気持ちよく新生活のスタートが切れました!
引越しを安くするなら比較サイト&魔法の言葉
いかがでしたか?
一括見積もりサービスに不安を感じていた方も、「やってみよう」という気になったのではないでしょうか。
実際のところ、何社か比較するわけなので、それなりに手間はかかります。
でも、それで数万円も安くなるなら、その数時間も惜しくはないですよね。
ポイントは、見積もりサイトを使って何社か比べること。
そして、交渉の際は「他社さんのほうが安いですよ」と一言。
そもそも、引越しは値引きが前提なところがあるので、これをすれば料金はカンタンに安くなります。
あなたもぜひ、見積もりサイトで引越し業者を比べてみてくださいね。