通常の単身パックは、専用ボックスに荷物を載せて輸送する「荷物が少ない人向けのお得なプラン」です。それでは、「単身パック当日便」は、どのようなプランなのでしょうか。
単身パック当日便では、専用ボックスは使いません。通常のプランのように、トラックを1台チャーターして荷物をそのまま輸送します。そのため、ベッドやソファ、自転車や家庭用冷蔵庫など、大きなものでも運べるのがメリットです。
また、通常の単身パックの場合は、荷物が「翌日以降」の配達になりますが、単身パック当日便はその日のうちに荷物を運んでもらえます。これが、「当日便」という名前の意味です。
単身パック当日便の料金相場は「20,000~40,000円程度」ですから、比較的安いのは確かです。しかし、「近距離の引越し」という条件がつくため、どのようなケースでも利用できるわけではありません。
このページでは、日通の単身パック当日便のサービス内容や料金について詳しく解説します。また、利用を検討するときの注意点についても後半で説明します。
この記事のもくじ
日通の単身パック当日便はどんな引越しプラン?
はじめに、単身パック当日便の概要について理解しておきましょう。
日通の単身パック当日便はベッドや自転車も運べる
「単身パック」と聞くと、ボックスに載せて輸送するのを想像すると思います。
しかし、単身パック当日便は違います。このプランは、荷物をそのままトラックに載せて運びます。つまり、荷物の輸送方法は、通常の引越しプランと変わりません。
ですから、単身パック当日便であれば、「通常の単身パック」では積めないベッドやソファ、自転車、家庭用冷蔵庫なども運ぶことができます。これは、単身パック当日便の大きなメリットといえます。
日通の単身パック当日便はその日のうちに荷物が到着する
さらに、荷物の配達にかかる日数にも違いがあります。
通常の単身パックの場合、どのような条件でも、荷物の配達は「集荷の翌日以降」になります。たとえば、「5日の夕方に荷物を搬出し、6日の午前に搬入する」という流れです。つまり、2日間にまたいで引っ越すことになります。
一方、単身パック当日便は、搬出~搬入がその日のうちに終わります。ですから、単身パック当日便の流れは、通常の引越しプランと変わらないのです。これが、名称に「当日便」とついている理由です。
日通の単身パック当日便はダンボールの提供と回収が無料
日通の単身パック当日便のメリットは、「大きな荷物が運べる」「その日のうちに作業が終わる」という点です。
ただ、単身パック当日便には、もう一つ大きなメリットがあります。それは、ダンボールを無料で提供してもらえることです。無料サービスで付いている梱包資材は、以下のとおりです。
【無料サービスの梱包資材】
- ダンボール10個
- ふとん袋1枚
- ガムテープ1本
- ハンガーボックス4箱(無料レンタル)
さらに、使い終わったダンボールも無料で回収してもらえます。通常の単身パックでは、これらのサービスが有料になるため、この点も大きな違いになります。
単身パック当日便 | 通常の単身パック | ||
梱包資材費 | 無料 | 梱包資材費 | 有料 |
ダンボール回収料金 | 無料 | ダンボール回収料金 | 有料 |
日通の単身パック当日便には利用条件がある
単身パック当日便は荷物量がほとんど制限されないですし、作業もスピーディに終わります。ですから、通常の単身パックに比べても、メリットを感じるのではないでしょうか。
しかし、実は、単身パック当日便には、以下のような「利用条件」があります。
単身パック当日便の利用条件
- 移動距離は車で30分前後
- 作業時間は4時間以内が目安
- 荷物量の目安は、1R~2DKくらいまで
つまり、言い換えれば、単身パック当日便には「近距離」「荷物が多すぎない」「サクッと終わる」という条件がつきます。
一番ネックになるのは、「移動距離」です。車で30分程度ですから、「同じ市区町村内」もしくは「近くの市区まで」の引越しに限ります。
これらの条件に満たなければ、単身パック当日便は利用できません。また、以下のようなケースでも、利用対象から外れてしまいます。
単身パック当日便が利用できないケース
- 分解、組み立てが必要な大きな家財がある
- 著しく重たい家財がある
- 建物とトラックの停車場所が離れている
- 高層マンションの高層階に住んでいる
- マンションの共有部分に厳重な保護(養生)が必要
このようなケースでも、作業が大幅に遅れてしまう可能性があるため、単身パック当日便を利用することはできません。
したがって、これらの利用条件を満たしているかが重要になります。とはいえ、なかなか自分では判断できないと思いますから、見積もりの際によく相談に乗ってもらいましょう。
日通の単身パック当日便における作業の流れ
ここでは、単身パック当日便の基本的な流れについて簡単に説明します。
【単身パック当日便の流れ】
引越し前日まで
- 訪問見積もり
- 小物の荷造り(自分で行う)
引越し当日
- 大きな家財の梱包
- 搬出
- 輸送
- 搬入
- 大きな家財の開梱・設置
引越し当日以降
- 小物の荷ほどき(自分で行う)
これを見て気付くかもしれませんが、「単身パック当日便」と「通常の引越しプラン」の流れはまったく同じです。ですから、「単身パック」と名称に付いていますが、サービス内容を見ると、通常の引越しプランとして考えたほうが良いと思います。
日通の単身パック当日便の料金相場と最安値の値段
上記では、単身パック当日便のサービスの概要について説明しました。ここからは、一番気になる「料金」について解説します。
結論から言うと、単身パック当日便の料金相場は、「20,000~40,000円程度」です。口コミなどを見ると、「最安値で15,000円」というケースもあります。こう聞くと、「非常に安い!」と思うかもしれません。
しかし、思い出してみてください。単身パック当日便は、「近距離」「荷物が多くない」「サクッと作業が終わる」という条件付きの引越しですから、料金が安いのは当然と言えます。
単身パック当日便より他社のプランのほうが安くなる可能性あり!
たとえば、以前、私がサカイ引越センターを利用して引っ越したときの条件と比べてみましょう。
【サカイの見積もり事例】
- 2件立ち寄り
- 荷物は3トントラックいっぱい
- エレベーターなしの物件
- 移動距離は片道1時間
- 作業はトータルで7時間
このような条件でしたが、料金は「40,000円」と非常に安かったです。
この実例と単身パック当日便の相場を比べると、必ずしも単身パック当日便のコストパフォーマンスが高いとは限らないことが理解できるかと思います。時期や日によっては割増料金にもなるため、かえって高くなることも十分に考えられます。
「日通の単身パック当日便」は「普通の引越しプラン」と変わらない?
「日通の単身パック当日便」と「普通の引越しプラン」を比較すると、以下のような共通点があります。
- 訪問見積もりが必要
- 作業の流れは同じ
- トラックをチャーターする
- 料金の算出方法は同じ
ですから、単身パック当日便は、ボックス輸送する、いわゆる「単身パック」として考えるのではなく、通常の引越しプランの一つとして検討しましょう。
ただし、単身パック当日便には利用条件があることは忘れないようにしてください。
まとめ ~日通の単身パック当日便はお得?料金相場とサービス内容を徹底解説~
今回は、日通の単身パック当日便におけるサービス内容や料金についての解説でした。
単身パック当日便は、大きな荷物も運べますし、作業が当日のうちに終わるのがメリットです。ですから、いわゆる「単身パック」というよりも、通常の引越しプランとして考えたほうが良いです。
利用条件さえクリアすれば、単身パック当日便で安く引っ越せる可能性はあります。しかし、場合よっては、単身パック当日便の料金がかえって高くなってしまうケースもあります。
ですから、実際に見積もりを取ってから判断しましょう。
その際は、必ず他社のプランとも比較することを忘れないようにしましょう。料金を比べてみると、同じ条件でも他社のほうが安いことも十分に考えられます。
ただ、各社に問い合わせて、それぞれ見積もりを依頼するのは手間がかかります。
その場合は、一括見積もりサービスを利用して、各社の見積もりをまとめて比較することをおすすめします。