単身引越しで人気のサービスといえば、「単身パック」です。
そのなかでも有力候補となるのが、「日通」と「クロネコヤマト」の2社です。
どちらも宅配業者として全国に流通網を持っており、宅配便感覚で利用できる単身パックを得意としています。
そのため、コストや手軽さを重視する方にとって魅力的な選択肢といえるでしょう。

ただ、日通とクロネコヤマトのどちらがいいいのか迷いますよね。
両社の単身パックを比較する際は、以下のようなポイントが重要です。
- プラン内容の違い
- 料金の相場
- 割引・割増制度
- ダンボールなどの資材費と回収サービス
- オプションの有無
- 利用者の評判
本記事では、これらの項目をもとに日通とクロネコヤマトの単身パックを徹底比較。
あなたに合った引越しプランを選ぶための参考情報をお届けします。
日通とクロネコヤマトの単身パック概要
まずは、日通とクロネコヤマト、それぞれの単身パックのプラン概要を比較してみましょう。
【単身パックのプラン概要を比較】


日通には3種類、クロネコヤマトには2種類のプランがあり、どちらのサービスも荷物の量に合わせてボックスサイズを選べます。
日通とクロネコヤマトの単身パックの料金を比較
引越しプランを選ぶ際に最も気になるのは、やはり料金ですよね。
日通とクロネコヤマト、それぞれの単身パック料金を比較してみましょう。
- 日通
- 単身パックS:15,000円~
- 単身パックL:16,000円~
- クロネコヤマト
- 単身引越サービス(miniタイプ):11,000円~
- 単身引越サービス:12,000円~
※上記の金額は、割引適用後の最安値料金です。
公式サイトに記載されている最安値を比較すると、クロネコヤマトの単身パックの方が安価に見えます。
実際に利用した人の口コミでも、「クロネコヤマトは安かった」という声が多いです。
しかし、単身パックの料金は、荷物量や移動距離によって大きく変動しますし、オプションサービスの利用によって追加料金が発生することもあります。
日通とクロネコヤマトの割引・割増料金を比較
単身パックには、さまざまな条件によって割引や割増料金が適用されます。
日通とクロネコヤマトではその条件が異なるため、それぞれの違いを知っておきましょう。
- 日通
- WEB割引:-2,000円
- 複数ボックス割引:-1,000円(1BOXあたり)
- クロネコヤマト
- WEB割引:-2,000円
- 複数ボックス割引:-1,000円(1BOXあたり)
- 平日割引:-2,000円
- 早期申込割引:-1,000円
どちらの会社にも「WEB割引」と「複数ボックス割引」はありますが、クロネコヤマトにはこれらに加えて「平日割引」と「早期申込割引」があります。
そのため、より多くの割引を受けやすいのはクロネコヤマトと言えるでしょう。
単身パックの割増条件を比較
- 日通
- 夜間配達(18~21時):+2,000円
- 土日、祝日の利用:+2,000円
- 3月22日~4月5日の利用:+5,000円
- クロネコヤマト
- 3月20日~4月10日の利用:+5,000円
- 3月20日~4月10日の土日、祝日の場合:+5,000円
※上記の金額は1BOXあたりの割増料金です。
日通の方が割増条件に該当しやすい項目が多く、やや不利な印象を受けますが、3月~4月の繁忙期に関してはクロネコヤマトの方が強気の料金設定になる傾向があります。
単身パックを選ぶ際は、ご自身の引越し時期や希望するオプションによって、最終的な費用が大きく変わる可能性があります。
割引や割増条件も考慮した上で、どちらがお得になるか検討してみてくださいね。
割引・割増条件を比較すると、クロネコヤマトは割引が適用されやすく、逆に割増は発生しにくいため、料金面では有利といえます。
ただし、これだけで「クロネコヤマトの方が必ず安い」とは断言できません。
実際の運賃は荷物の量や配送距離、各社の料金設定によって大きく変動します。
結論としては、必ず複数社から見積もりを取り、総額を比較したうえで判断しましょう。
日通とクロネコヤマトのダンボール資材費と回収料金を比較
単身パックを比較する際は、ダンボールなどの資材費も忘れずに確認しましょう。
単身パックの基本料金には資材代が含まれていないため、日通・クロネコヤマトいずれを利用しても、これらを別途購入する必要があります。
両社のダンボール価格は次のとおりです。
ダンボール資材費
【ダンボール単品価格の比較】
サイズ | 日通 | クロネコヤマト |
---|---|---|
S(小) | 200円 | 216円 |
M(中) | 250円 | ー |
L(大) | 300円 | 270円 |
ご覧のとおり、単品価格に大きな差はなく、実質的にはほぼ同水準です。
ダンボールや梱包資材をまとめて購入したい場合は、資材セットのある日通が便利です。
もちろん、通販サイトやホームセンターで揃えることもできます。
いずれにしても、単身パックを利用する際は「資材費が別途かかる」点を忘れずに計算しておきましょう。
ダンボールの回収料金
梱包資材をそろえるだけでなく、使用後のダンボールを引き取ってもらう際の費用にも注意が必要です。
日通とクロネコヤマトの回収料金は以下のとおりです。
【ダンボール回収料金の比較】
会社 | 回収料金 |
---|---|
日通 | 見積もりに含まれる(追加料金なし) |
クロネコヤマト | 3,000円 |
つまり、日通を利用する場合はダンボール代だけを考慮すれば問題ありません。
一方、クロネコヤマトを選ぶなら、ダンボール代に加えて回収費用(3,000円)も忘れずに予算に組み込んでおきましょう。
総費用で見るとどちらが安い?
ダンボール関連のコストを含めて、日通とクロネコヤマトの料金例を比較してみましょう。
▼日通の試算
- 単身パック基本料:25,000円
- 資材費:3,000円
- 合計:28,000円
▼クロネコヤマトの試算
- 単身パック基本料:23,000円
- 資材費:3,000円
- 回収料金:3,000円
- 合計:29,000円
単身パックの基本料金だけを見るとクロネコヤマトの方が安価ですが、資材費と回収料金を加味すると日通の方がトータルコストは低くなります。
単身パックの時間指定を比較
料金面だけでなく、サービス面も確認しておきましょう。
単身パックは“宅配便感覚”で引越しできるため、荷物の配達時間を指定できるのが特徴です。
各社で指定可能な時間帯は次のとおりです。
時間帯 | 日通 | クロネコヤマト |
---|---|---|
9:00〜12:00 | 〇 | 〇(午前中) |
12:00〜16:00 | 〇 | 〇 |
16:00〜18:00 | 〇 | 〇 |
18:00〜21:00 | 〇(+2,000円) | 〇 |
- 時間帯の違いはほぼ同じ
基本的には両社とも同じ時間帯を用意しています。 - 夜間指定は日通のみ追加料金
日通で18:00〜21:00を選ぶと、2,000円の追加料金が発生します。
なお、引越しの繁忙期(3〜4月)は、両社とも指定枠が「午前」と「午後」の2区分に縮小されるため、希望時間がある場合は早めの予約がおすすめです。
日通とクロネコヤマトのオプションサービス比較
通常の搬出入だけでは済まないケースに備え、両社が用意する主なオプションサービスを整理しました。
カテゴリー | 日通 | クロネコヤマト |
---|---|---|
梱包・保管 | 荷物の一時預かり | 荷造りサービス |
空調・電気工事 | ・エアコン工事・電気・ガス・水道器具の工事 | ・エアコン工事・アンテナ脱着・テレビ・オーディオ配線・家電脱着 |
家電・不用品 | ・家電リサイクル品の引き取り | — |
特殊輸送 | ・車・バイク輸送・ピアノ輸送 | ・車・バイク輸送 |
住環境サービス | ・ハウスクリーニング | — |
セキュリティ関連 | 盗聴器・盗撮器探査 | ・盗聴器探査・防犯セキュリティ |
ITサポート | — | パソコントラブル対応 |
- 基本的な引越し関連サービスはどちらもカバー
エアコン工事や車・バイク輸送など、引越し時によく利用されるサービスは両社とも提供しています。 - サービスの特色はやや異なる
- 日通は「ピアノ輸送」や「ハウスクリーニング」など、住まい全体を含めたサポートが充実。
- クロネコヤマトは「アンテナ脱着」や「パソコンのトラブル対応」など、電気・IT関連のサポートが手厚いのが特徴です。
- 料金は要見積もり
オプション料金は意外に高額になるうえ、同じ内容でも業者によって価格差が出ることがあります。
コストを抑えたい場合は、必ず複数社で見積もりを取り、総額で比較することが重要 です。
日通とクロネコヤマトの単身パックの口コミ比較
最後に、日通とクロネコヤマトの単身パックを利用した人の口コミも比較してみましょう。
評価項目 | 日通 | クロネコヤマト |
---|---|---|
料金 | 「良心的で安心」 | 「他社よりも安い」「想像以上に安い」 |
作業スピード | 「手際が抜群」「スピーディで感心」 | 「荷物の扱いが丁寧で早い」 |
スタッフ対応 | 「説明が丁寧」「信頼できる」「的確な引越しアドバイス」 | 「電話・見積もり対応が雑」「確認連絡がなく不安」 |
お得度 | 「荷物が少なければお得」 | 「コスパ重視派に人気」 |
口コミから読み取れる傾向
- クロネコヤマトは “安さ” に関する高評価が目立つ一方、窓口対応にバラつきがあるという指摘も。
- 日通はスタッフの質や説明の丁寧さが高評価で、安心感を重視する人に向いている。
引越しの満足度は 料金よりもスタッフ対応の質 が左右するケースが多いもの。
迷ったら、見積もりや問い合わせ時の対応姿勢をチェックし、「安心して任せられるか」で判断すると失敗しにくいでしょう。
追加料金に要注意!
最後に、単身パックを利用する際に見落としがちな 重要なポイント をお伝えします。
それは――追加料金が発生しやすい という点です。
単身パックでは、事前に電話で荷物の内容を伝え、その情報をもとにボックスのサイズや個数が決まり、見積もりが出されます。
しかし、実際の引越し当日になって荷物が想定より多かった場合、次のような追加対応が必要になることがあります。
- ボックスの追加
- 入りきらない荷物の別送
- 別便での配送手配 など
こうした対応には当然追加料金が発生し、見積もり時よりも費用が高くなる可能性があるんです。
見積もり段階で「安い」と感じても、当日に料金が跳ね上がるケースは少なくありません。
引越し業者側もこの点を十分に把握しており、見積もり精度=費用の最終結果ではない という点に注意が必要です。
安心して利用するためには、
- 荷物の量を正確に伝える
- 余裕をもったボックス数で見積もる
など、事前準備をしっかり行いましょう。
単身パックが安いのは宣伝のため?
「単身パックは安い!」とよく聞きますが、実はこの“お得感”にはマーケティング的な意図も含まれています。
多くの引越し業者は、単身パックのような格安プランを前面に出すことで、まずは見積もり依頼を促すのが狙い。
つまり、単身パックは集客用の広告的プランとして使われていることが多いのです。
実際、「安そうだから」と単身パックで見積もりを依頼する人は多いですが、荷物の量がプランの上限を超えてしまうと、結局は他のプランをすすめられたり、当日に追加料金が発生したりするケースも珍しくありません。
お得な引越しをするために必要なこと
では、どうすれば本当にコスパの良いプランを見つけられるのでしょうか?
結論はシンプルです。
複数社の見積もりを比較すること。
これだけで、ムダな出費を防ぎ、最適なプランを見つけることができます。
ただし、1社ずつ問い合わせて見積もりを取るのは正直かなり手間がかかります。


まとめ
いかがでしたか?
日通とクロネコヤマトの単身パックには、それぞれ異なるメリット・デメリットがあります。
サービス内容や料金体系をしっかり比較し、自分の引越しスタイルに合った方を選ぶことが大切です。
とくに注意したいのが、「資材費」や「ダンボール回収費」、「当日の追加料金」など、基本料金以外に発生するコストです。
これらを含めて総額で考えなければ、思ったより高くつくこともあります。
納得のいくプランを見つけるには、一括見積もりサービスの活用が効果的です。
複数社の料金を簡単に比較できるので、手間をかけずに一番お得な業者を選ぶことができます。
引越しは“比較すること”が成功のカギ。
単身パックも含め、後悔のない選択をしましょう。
(※下記に紹介する「引越し侍」とクロネコヤマトの提携は解除されております)