賃貸物件に入居する際の主な審査基準&入居審査に通過する方法

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新居を決める際、契約する前に「入居審査」が行われます。これは「安心して物件を貸せる人かどうか」というのを判断するのが目的です。

ただ、不動産会社のほうから「審査基準」についての説明はないため、審査が通るか不安になる人もいるのではないでしょうか。

入居審査で重要になるのは、以下の2点です。

  1. 家賃を払っていけるだけの収入があるか
  2. 入居後にトラブルを起こす可能性はないか

入居審査は大家さんが直接行うこともあれば、管理会社が行う場合もあります。いずれにしても、その際に最も重要視されるのが上記の2点です。他にも審査基準はありますが、すべての項目をクリアしないと入居できないわけではありません。

ここでは、入居審査の基準と通過するための方法をメインに解説します。入居審査において、いろいろと不安要素が思い当たる場合は、ぜひチェックしてみてください。

目次

賃貸物件の「入居審査」とは?

引越しをする場合、まずは新居を探す必要があります。ただ、借りたい物件が見つかったとしても、すぐに契約できるわけではありません。その前に、「あなたに物件を貸しても問題ないか」ということを、大家さんまたは管理会社がチェックをします。これが入居審査です。

貸し主からすると、「家賃滞納や近隣トラブルなどを起こす可能性がなさそうな人に入居してもらいたい」と考えるのが普通です。ですから、入居審査では「経済力」「人柄」が重要視されます。

入居希望者の振るまいがあまりにもヒドい場合は、物件を紹介する不動産会社が「この人には部屋を貸せない」と判断するケースもあります。ですから、「人柄もチェックされる」ということを念頭に置きつつ、部屋探しをしましょう。

入居申し込みの必要書類

入居契約を交わす前に、「入居申し込み」というステップがあります。そのときに必要な書類は、以下のとおりです。

入居申し込みの必要書類

  • 入居申込書(契約者と連帯保証人の名前・連絡先、勤務先の情報などを記入)
  • 身分証明書のコピー
  • 収入証明書のコピー

これらの書類を不動産会社に提出すれば、申し込みは完了です。その後、提出した書類をもとに入居審査が行われます。

賃貸物件の入居審査の主な基準は4項目

それでは、入居審査の基準について具体的に説明します。審査で主にチェックされるのは、以下の4項目です。

審査基準となる項目

  1. 収入(安定しているか、家賃に見合っているか)
  2. 職業、勤務先(業種、企業規模など)
  3. 連帯保証人(保証人の有無、関係性、保証人の収入)
  4. 人柄、見た目

それぞれの項目について、どのようなポイントをチェックされるのか、以下で確認しましょう。

❶ 収入における審査基準

ある程度の収入があれば、物件を借りることはできます。問題なのは、「収入と家賃のバランス」です。収入に対して家賃があまりにも高い物件ですと、入居審査で落とされる可能性があります。

収入と家賃のバランスを見て、「支払い能力あり」と判断されるラインがあります。一般的には、家賃を「収入の3分の1以下」に留めておけば、審査基準はクリアできます

それでは以下の表を見て、審査基準をクリアできる家賃のラインを「年収別」に確認しておきましょう。

年収審査をクリアできる家賃の上限
150万円約42,000円
200万円約55,000円
250万円約69,000円
280万円約77,000円
300万円約83,000円
330万円約91,000円
350万円約97,000円
400万円約110,000円
450万円約125,000円
500万円約138,000円
600万円約167,000円
700万円約194,000円
800万円約222,000円
900万円約250,000円
1,000万円約277,000円
※該当しない場合は、この式に当てはめて計算してみてください。

【計算方法】年収 ÷ 36 = 家賃の上限

「これより高い家賃の物件は借りられない」というわけではありません。しかし、収入と家賃のバランスが取れていないと、審査に通りにくくなるのは事実です。

【筆者の失敗談】収入に見合っていない高級賃貸マンションに引っ越す編

ちなみに、私は以前、当時付き合っていた彼女と同棲する際に「高級賃貸マンション」を借りたことがあります。

家賃は、当時の月収の半分。当然ながら、通常のやり方では審査に通らないため、自分の親と彼女の親の2人に連帯保証人になってもらいました。

それで何とか審査をクリアしたのは良かったのですが、収入と家賃のバランスが取れていないので、結果的に自分の首をしめる羽目になりました。

案の定、生活が苦しくなり、わずか半年で退去することになりました・・・。

ですから、上記の「審査をクリアできる家賃の上限」を超えない範囲で物件を探してみましょう。そうすれば、入居審査にも通りやすくなります。

❷ 職業、勤務先における審査基準

職種、勤続年数、雇用形態なども、審査の際にチェックされる要素です。

審査でマイナスになる職種理由
水商売、肉体労働、トラックの運転手など収入が安定していない場合がある

生活時間帯の違いによるトラブルの可能性がある

ケガや病気などで収入が途絶える可能性がある
※上記にあるのは、あくまでも一例です。
審査でマイナスになる雇用形態理由
フリーター、派遣社員、契約社員など勤務先の定着性が低い

収入の安定性が低い
※上記にあるのは、あくまでも一例です。

職業で差別しているわけではありませんが、「家賃の滞納」や「近隣トラブル」などのリスクは避けたいというのが借り主の本音です。ですから、上記に該当する場合は、審査のときにハンデがあることを理解しておいてください。

ただ、フリーターや水商売だからといって、「借りられる部屋がない」ということではありません。審査では少しハンデになりますが、他の条件が問題なければ部屋は借りられます。そのことは、勘違いしないようにしましょう。

無職の場合、審査通過は難しい

ただ、無職の場合は、通常の審査基準をクリアするのは難しいです。ですから、無職の人が引越しをするときは、「代理契約(親族名義)」で物件を借りるか、「預貯金審査」をクリアする必要があります。

※「代理契約」信頼できる他の親族名義で物件を借りること。

※「預貯金審査」貯金残高によって、支払い能力を判断すること。
※「預貯金審査」貯金残高によって、支払い能力を判断すること。

❸ 連帯保証人における審査基準

また基本的に、部屋を借るときは「連帯保証人」が必要になります。連帯保証人とは、「借り主が何らかの事情で家賃が支払えなくなった場合、代わりに家賃の支払い義務を負う人のこと」です。

連帯保証人になれるのは、次の方たちです。

  • 両親
  • 兄弟
  • 祖父母
  • 上司
  • 友人

ただし、両親・兄弟・祖父母以外は、審査で引っかかる可能性があります。また、親族でも「保証人としての支払い能力が低い」と判断されると、審査が通らない可能性もあります

❹ 人柄・見た目における審査基準

入居審査では、収入だけではなく、人柄も重要視されます。なぜなら、その人の人柄や信用性に問題がある場合、入居してから近隣や貸し主とトラブルになる可能性があるからです。

物件の管理者としては、そのようなトラブルを未然に防ぐ必要があります。ですから、審査の段階で「人柄や見た目」もチェックされるのです。

審査で落ちる可能性が高い人柄・見た目

  • 威圧的な態度
  • 話し方が横柄
  • 不潔な身なり、服装
  • タトゥー、刺青がある
  • 極端に派手な人
  • 怪しげ、挙動不審

主にこれらのポイントで問題がある人は、審査で落とされる可能性が高いです。ですから、不動産会社での振る舞いには十分に注意してください。ただ、よほど過激でなければ、ほんどの人は問題ないと思います。

また、「家賃や礼金、敷金をしつこく値切ってくる人」も嫌われます。ケチ臭いという印象を与えるだけでなく、支払い能力も疑われる可能性があるからです。

したがって、必要以上に値引き交渉するのは控えるべきです。

入居審査に落ちる理由まとめ

それでは、入居審査に落ちる可能性がある人の特徴をまとめます。

入居審査が通らない人の特徴

  • 物件の家賃に対して収入が見合っていない
  • 連帯保証人が親族ではない
  • タトゥー、刺青、金髪、不潔など、心象が悪い
  • フリーターや水商売など、収入の安定性が低い

これらの条件を見てみると、入居審査が厳しく感じるかもしれません。しかし、「不動産」に関わる契約になりますから、審査のハードルが高いのは当然と言えるかもしれません。

ただ、大家さんとしては、「入居してほしい」と思っているのも事実です。また、不動産会社も入居物件の紹介料で利益を得ています。ですから基本的には、審査に通りやすくなるような提案をしてくれるはずです。

賃貸物件の入居審査に通過する方法3選

しかし、実際のところ、「審査に落ちる可能性がある」といのは事実です。それでは、審査を通るためにはどうすれば良いのでしょうか。

ここからは、入居審査に通過するための方法について紹介します。具体的には、以下3つの方法があります。

入居審査に通過する方法

  • 年収に見合った物件を探す
  • 保証会社を利用する
  • 家賃をクレジットカードで支払える物件を探す

それぞれについて、詳しく説明していきます。

年収に見合った物件を探す

そもそも、この基準をクリアしていないと、審査を通るのは難しくなります。上記の説明でもありましたが、家賃が「月収の3割以下」の物件であれば「支払い能力あり」と見なされ、審査にも通る可能性が高くなります。

ですから、自分の収入と家賃があまりにも見合っていない場合は、物件そのものを見直す必要があります。

そもそも、信頼できる不動産会社であれば、「審査で引っかかりそうな物件」は紹介しません。また、不動産会社から物件のオーナーに年収を伝える際、審査に通るように工夫してもらうことも可能です。

ですから、心配なときは、不動産会社の担当者に「審査に通りますか?」と相談してみると良いです。

保証会社を利用する

本人の収入や連帯保証人において不安要素があったとしても、「保証会社」を通して家賃を支払うようにすれば、審査を通過できるケースもあります。

ただし、その場合は、入居審査とは別に「保証会社の審査」も受ける必要があります。保証会社の審査では、以下のようなポイントを見られます。

保証会社の審査基準

  • 家賃の支払い能力があるか
  • 希望物件の敷金・礼金の有無
  • 身分証明書があるか
  • 未成年ではないか
  • 緊急連絡先は誰になっているか
  • 過去にカードの支払いで滞納した経歴はないか
  • 引越しの理由

通常の入居審査ではなかなか条件が厳しい場合、「できるだけ審査がゆるい保証会社がいい」と考える人もいるかもしれません。

確かに、大手の不動産会社が紹介する保証会社であれば、審査にも比較的通りやすいと思います。ただし、保証会社は不動産会社から指定されるため、自分で選ぶことはできません。

また、保証会社によって審査基準は異なります。保証会社の審査が不安なようであれば、基準の低い物件を探し直すか、どうすれば審査が通りやすくなるか不動産会社に相談してみましょう。

家賃をクレジットカードで支払える物件を探す

保証会社の審査も通ることができなかったときは、その物件をあきらめるしかありません。

しかし、入居できる部屋がないわけではありません。物件のなかには、「家賃のクレジットカード払い」に対応しているところがあります。そのような物件であれば、たとえ保証人がいなくても審査をクリアできる可能性があります

入居審査や保証会社の審査で懸念されるのは、やはり「家賃の支払い能力があるか」という点です。しかし、クレジットカードで家賃を支払うようにしておけば、家主が「滞納などのリスク」を直接負うことはありません。

ですから、クレジットカード払いに対応している物件は、通常より「審査がゆるい」傾向があります。


賃貸の入居審査を受ける際、人によってはさまざまな不安要素があるかもしれません。しかし基本的に、不動産会社はそれらの事情を踏まえたうえで物件を探してくれます。

ですから、審査基準を心配するよりは、あなたの事情を不動産会社の担当者にきちんと説明することのほうが大切です。その上で物件を紹介してもらえば大丈夫です。

入居申し込みから審査結果の連絡が来るまでの期間

引越しのタイミングとの兼ね合いもありますから、審査の結果がいつ出るのか気になる人もいるはずです。予定している引越し時期が迫っている場合はなおさらです。

また、審査が通らなかった場合は、改めて物件を探さなければいけません。とくに審査が通るか不安な人は、結果が出るまでの間、いても立ってもいられないのではないでしょうか。

入居審査にかかる期間はさまざまですが、3~10日程度と考えておきましょう。審査の間は、主に以下のことが行われます。

  • 書類の審査
  • 勤務先への在籍確認
  • 連帯保証人への確認連絡

条件にまったく問題なければ、審査がすぐに終わるケースもあります。しかし、連帯保証人と連絡がなかなか取れなかったり、審査を慎重に行われたりすると長引くこともあります。いずれにしても、結果を待つしかありません。

ただ、審査が通るか不安な人は、その間も候補となる物件を探しておくことをおすすめします。なぜなら、審査に落ちる可能性もあるからです。

それにも関わらず、ただ結果を待っているだけでは時間が無駄になってしまいます。それどころか、物件を一から探し始めるとなると、想定外に時間がかかり、場合によっては引越しを延期しなければいけない可能性も出てきます。

ですから、もしものことを考え、審査の間も物件探しは続けることが肝心です。

クレジットカードの滞納履歴が入居審査に与える影響

過去にクレジットカードの支払いに滞納があった場合、入居審査には影響するのでしょうか。

過去におけるクレジットカードやローンの支払い状況は、あなたの「信用情報」に記録されています。これは、主に金融関連の機関が共有している情報になります。

ただ、入居審査を行う大家さんや管理会社は、信用情報を調べることはできません。ですから、通常の入居審査であれば、過去の支払いに滞納があっても影響することはないです。

しかし、「保証会社を利用する場合」や「家賃をクレジットカード払いにする場合」は要注意です。
その場合、あなたの信用情報を調べられ、過去の支払い状況などをチェックされます。

信用情報の滞納履歴は、最長で5年間記録されます。
ですから、5年以内にカードやローンの支払いを滞納したことがある人は、「保証会社」や「家賃のクレジットカード払い」の利用は厳しいかもしれません。

信用情報に不安がある人は、JICC(日本信用情報機構)などの機関で、あなたの信用情報を調べることができます。

入居審査の通過後でもキャンセルは可能

入居申し込みをした後で、「他に入居したい部屋が見つかった」というケースも考えられます。その場合、審査のあとでもキャンセルは可能でしょうか。

入居審査の途中もしくは審査後でも、契約を交わす前であればキャンセルは可能です。「入居申し込み」と「契約」は別ものです。

入居契約が成立するまでには、以下のようなステップが必要になります。

入居契約が成立するまでのステップ

  1. 入居申し込みをして審査を受ける
  2. 重要事項の説明を受ける
  3. 契約書に署名して印鑑を押す
  4. 必要書類を提出する
  5. 初期費用を支払う

これらの段階を踏まなければ、入居契約は成立しません。したがって、入居審査後でもキャンセルはできます。当然ながら、契約をする前ですから違約金は発生しません。もし不動産会社に「違約金が発生します」と言われても、応じないように気をつけましょう。

ただし、申し込み後のキャンセルはマナー違反です。不動産会社や大家さん、管理会社すべてに迷惑がかかってしまいます。

ですから、物件をよく検討したうえで、入居申し込みをすることが大切です。

水商売をやっている人は入居審査に落ちる確率が高いのか

なかには水商売をやっている人もいるかと思います。水商売で生計を立てている人は、入居審査が通りにくいのでしょうか。

一般的には、「水商売は収入が安定していない」と考えられています。それだけではなく、生活時間帯が異なるため、騒音トラブルが起きやすいのも、家主にとってはリスクになります。したがって、普通の会社に勤めている人に比べるとハンデがあるのは事実です。

しかし、これだけサービス業界も発展しているので、水商売をやっている人も決して珍しくはありません。とくに繁華街に近い物件であれば、そのような人を取り込まないと空室だらけになってしまいます。

もし「水商売をやっている」という理由で審査が通らないようなら、繁華街の近くで物件を探すことをおすすめします。

転職に伴う引越しの場合、審査の段階で無職でも大丈夫?

私も過去に2回、転職のタイミング、つまり無職の状態で引越しをしたことがあります。そのときの入居審査について紹介します。

【筆者の体験談】転職にともなう引越し編

1回目は26歳のときです。転職先は決まっていたのですが、個人経営の職場だったため、審査は少し難航しました。しかし、家賃も相応の物件でしたから、結局、「保証会社を利用する」という形で入居審査をクリアすることができました。

2回目は29歳のときです。そのときも「転職先が決まっている状態」での審査でした。勤め先もある程度信用のおける会社だったため、そのときは審査で問題になることはありませんでした。

私の経験からも言えるように、転職にともなう引越しであれば、ほとんど問題なく入居審査を通過できます。ですから、入居後の収入が確保できていれば、あまり心配する必要はないです。

しかし、まったく仕事がない状態での引越しは、かなり厳しいです。
この場合は、ほとんどの物件で入居を断られると思います。

ですから、無職の人は、ひとまず収入を安定させてから引っ越すことを考えましょう。

まとめ

今回は、入居審査の基準や、審査に通るための方法について詳しく説明してきました。

引越しをするときの事情は人それぞれですが、どのようなケースでも「住める部屋がない」というのは考えにくいです。場合によっては、審査に落ちてガッカリすることもあるかもしれませんが、他に借りられる物件がないわけではありません。

近年では少子高齢化の影響で、若い人の一人暮らしが減っています。そのため、「空き物件」が増えており、入居者探しに困っている大家さんも少なくありません。

たとえ条件が厳しくても、地道に探せば入居できる物件が見つかるはずです。選べる範囲で、あなたにとってベストな部屋を探してみてください。

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