「一括見積もりサービス」を利用すると、たくさんの業者から電話がかかってくることがあります。これは訪問見積もりのアポイントを取るための電話です。
しかし、いきなり業者から電話がかかってきて、対応に困ってしまう人もいるかと思います。
条件のいい引越し業者を探すためには、複数社から見積もりを取ることは必須です。ですから、業者からの電話はある程度想定しておきましょう。
ただ、「しつこい電話を何とかしたい!」という場合は、断り方をきちんと心得ておく必要があります。無視をしても、電話は鳴り続けます。
そこでこのページでは、「営業電話の上手な断り方」について詳しく説明します。断り方を理解しておけば、電話にも落ち着いて対処できると思います。
引越し業者がしつこく電話をかけてくる理由
そもそも、なぜ引越し業者は何度も電話をかけてくることがあるのでしょうか。
一括見積もりサービスを利用するということは、他社と比較することが前提になります。ですから、引越し業者は「われ先に!」と電話をかけてくるのです。
見積もりを取った後にも、「どうしますか?」と確認の電話がかかってきます。これは契約を取り付けるための営業電話です。
業者としては、契約が決まらないまま先延ばしにされると、ほかの予約が取りづらくなってしまいます。そのため、「契約するかしないかを早く決定してほしい!」という思いで、営業マンは何度も電話をかけてくるのです。
引越し業者からの営業電話に対する心構え
したがって、引越しの見積もりを依頼すると、業者から電話がかかってくるのは避けられません。とくに一括見積もりを利用する場合は、複数社から電話がかかってくることは想定しておきましょう。
「どうしても電話対応したくない」という人は、見積もりの依頼を1社だけに絞りましょう。そうすれば、電話対応するのは1社だけで済みます。
しかし、これでは他社を比較することができないため、「安くて条件のいい引越し業者」を探すのは難しくなります。ですから、納得のいく引越し業者を見つけるには、営業電話の対処法を理解したうえで、見積もりを依頼することが大切です。
訪問見積もり自体をキャンセルする方法
複数社から見積もりを取る場合、それぞれで訪問見積もりをしてもらうことになります。しかし、すべての業者から見積もりを取る前に、依頼先が決まることもあります。
その場合は、ほかにも訪問見積もりを依頼している業者があれば、速やかに断りの連絡をしましょう。業者のほうもスケジュールを調整しているわけですから、丁重に断るのがマナーです。
また、一括見積もりサービスを利用して複数社から電話がかかってきた場合、そのうちの何社かは訪問見積もりをお願いせずに断るケースも考えられます。
その際、正直に「他社に決めました」「他社に見積もりをお願いするので、今回は結構です」と伝えても良いです。
ただし、この断り方だと、「業者はどこですか?」「そこの業者より良い条件を提示します!」という具合に、しつこく営業をかけられる可能性があります。
ですから、ただ断るのではなく、「上手な言い回し」で伝えるのがポイントです。具体的には、次の断り方を参考にしてください。
訪問見積もりを上手に断る方法
- 「引越しがなくなったので、見積もりはキャンセルします」
- 「引越しが延期になったので、依頼するときは改めて連絡します」
- 「転勤による引越しで会社から業者を指定されたので、訪問見積もりは結構です」
このように決定的な理由を伝えれば、営業マンはそれ以上しくこく食い下がってくることはなくなります。
肝心なのは、キッパリと断ることです。曖昧な断り方をすると、しつこく営業されてしまうので、上記で紹介した「言い回し」を参考にしてください。
見積もり後にかかってくる営業電話の対処法
複数社から見積もりを取ると、必ずどこかの引越し業者は断ることになります。ですから、依頼先が決まったら、早めに断りの連絡を入れましょう。
面倒ですが、断らずにそのまま放置すると、「どうしますか?」と確認の電話がしつこくかかってきます。
その際に、「別の業者に決めました」と伝えても、そう簡単には引き下がってくれません。担当者によっては「もっと安くするので、うちで契約してください!」と食い下がってきて、営業トークを延々と聞かされる羽目になります。
安くなれば契約する可能性がある業者の場合
ただ、断るタイミングというのは、意外とチャンスでもあります。
「もっと安くなるなら契約してもいい」と考えている業者であれば、断る前に「ほかの業者が提示した最安値」を伝えてみましょう。そのような場合は、交渉を有利に進められ、すんなり値引きに応じてもらえる可能性が高いです。
契約する可能性がない業者の場合
「契約する可能性がない業者」に断る場合は、業者の代表電話に連絡するのがコツです。そうすれば、電話受付の担当者が事務的に処理してくれるため、しつこく営業をかけられることはありません。
メールで断りの連絡をすることも可能ですが、そのメールを見た営業マンから再び電話がかかってくることも考えられます。ですから、代表電話に断りの連絡を入れ、事務的に処理してもらうのが一番です。
ただ、どうしても電話で言いにくい場合は、メールで断ることも可能です。
その際は、「別の業者に依頼することにした」という内容ではなく、「引越し自体がなくなった」「勤め先の会社が指定する業者で引越しをすることになった」などの理由が書かれたメールにしましょう。そうすれば、スムーズにキャンセルができるはずです。
訪問見積もりに来た営業マンがなかなか帰ってくれないときの決めゼリフ
営業マンによっては、訪問見積もりの際に「この場で即決してもらえれば○○円安くします」と、しつこく営業トークをしてくる場合があります。
このように、訪問した営業マンがなかなか帰ってくれないときは、「次に予定があるので、これで結構です」と伝えましょう。そうすれば、ほとんどの営業マンはすんなり帰ってくれるはずです。
ただ、いざとなれば、「契約しないので帰ってください!」と強気の姿勢を見せることも頭には入れておきましょう。
引越し契約後のキャンセル料はいくらかかるの?
引越しの契約をしたあとで、業者の対応に疑問を感じてキャンセルを検討することもあります。そのときに、「契約後にキャンセルはできるの?」「キャンセル料はいくらかかるの?」ということが心配になるかと思います。
引越しのキャンセル料については、国土交通省の「標準引越運送約款」で以下のように定められています。
国が規定した引越しのキャンセル料
引越し前日のキャンセル | 見積書にある運賃の10%以内 |
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引越し当日のキャンセル | 見積書にある運賃の20%以内 |
国の規定では、「引越しの2日前まではキャンセル料が発生しない」ということがルールとして決められています。ほとんどの引越し業者はこのルールを採用しています。
ですから、引越しの2日前までであれば、キャンセル料の心配はいりません。契約後でも対応に納得できないのあれば、すぐにキャンセルするべきです。
高額なキャンセル料の請求に要注意
キャンセルを伝えた際に、「この時期はキャンセルができません」「今キャンセルすると高額なキャンセル料がかかります」と言われるケースがあります。そのような場合は、まず「キャンセルのルール」を確認してください。
本来、引越しをキャンセルできないということはありません。また、上記のルールのとおり、「法外に高額なキャンセル料」が発生することも考えにくいです。
したがって、「キャンセルを拒否された」「高額なキャンセル料を請求された」というケースは、違法の可能性が高いです。間違っても、業者の言うとおりに対応してはいけません。
なお、引越しのキャンセルについては、次の記事に詳しくまとめています。契約前に心配な人は参考にしてください。
断るときはキッパリと!これ一番効果的
見積もりや契約を断るときは、
- 「引越し自体がなくなった」
- 「会社で引越し業者の指定があった」
- 「引越しが延期になった」
など、決定的な理由をつけると効果的です。そうすれば、しつこく営業トークをされることなく、スムーズに断れるはずです。
肝心なのは、「キッパリと断る態度」です。しつこい電話に対応するのが面倒で、そのまま放置してもストレスが溜まるだけです。ですから、きっちり断ることが一番効果的な対処法です。
まとめ
ここまでの説明で、引越し業者から営業電話にどのように対応すれば良いのか理解できたかと思います。
そもそも、見積もりを依頼するわけですから、電話に対応することは避けられません。比較サイトで複数社に見積もりを依頼した場合は、当然、電話の数も多くなります。しかし、これは条件のいい業者を探すためには必要なことです。
重要なのは、「上手な断り方」を知っておくことです。そうすれば、戸惑うことなく電話に対応することができます。
しっかり電話対応すれば、結果的に、納得できる引越し業者も見つけやすくなります。ですから、上記で説明した「言い回し」は、ぜひ覚えておいてください。