引越し業者を選ぶ際に、「訪問見積もり」は欠かせません。なぜなら、ほとんどの引越し業者は、訪問見積もりをしたうえで料金を提示するからです。
ただ、訪問見積もりについて、以下のように疑問を持つのではないでしょうか。
「そもそも訪問見積もりは必要なの?」
「訪問見積もりはいつ依頼するの?」
「何を聞いておけば良いの?」
「訪問見積もりのときに注意するポイントは?」
「複数社から見積もりを取ったほうがいいの?」
このように、訪問見積もりのことだけでも、たくさんの疑問が出てくると思います。
訪問見積もりのときには、必ずチェックしておきたい確認事項や注意点があります。これらを心得ておけば、追加料金などの当日トラブルを避けられるため、安心して引っ越すことができます。
また、複数社の条件を賢く比較するためには、訪問見積もりの依頼方法にもポイントがあります。
ここでは、訪問見積もりのノウハウを徹底的に解説します。訪問見積もりは「引越しの肝」です! 必要性をきちんと理解したうえで、訪問見積もりのポイントを押さえておきましょう。
なぜ訪問見積もりが必要なのか?
見積もりを取る方法には、「訪問」「電話」「インターネット」の3つがあります。
荷物が少ない単身者であれば、荷物情報を業者に伝えるのは、それほど難しくはありません。ですから、その場合は、電話やインターネットでの見積もりも可能です。
しかし、引越し見積もりは、基本的に「訪問」で行います。そのほうが、業者の営業マンが荷物情報や建物、トラックの駐車位置などを直接確認できるため、当日のトラブルを防ぐことにつながるからです。
訪問見積もりのメリット・デメリットは、次のとおりです。
【訪問見積もりのメリット・デメリット】
メリット | デメリット |
必要な情報はすべて営業マンが確認してくれる 引越し料金が安くなる サービス内容や契約内容などを直接確認できる 手間を考えると実は一番ラク 引越しの相談がしやすい 営業マンの印象をチェックできる | 自宅を営業マンに見られる 部屋をある程度片付けておく必要がある |
実は「訪問見積もり」が一番楽
訪問見積もりであれば、「荷物の量や種類」「建物や周辺環境」はすべて営業マンが確認してくれます。
ですから実際のところ、訪問見積もりが一番ラクですし、情報の伝え漏れがなくて安心です。
しかし、電話やインターネット見積もりの場合は、それらの細かな情報をすべて自分で調べて伝えなければいけません。電話やインターネットで見積もりを取るほうが楽そうに思えますが、実は訪問見積もりよりも面倒です。
電話では料金を提示してもらえない
ほとんどの引越し業者は、訪問見積もりを勧めています。やはり、電話やインターネット見積もりの場合は、情報の申告漏れが認識の違いにより、トラブルに発展しやすいからです。そのため、電話では料金を提示してくれない業者が多いのも事実。
したがって、訪問見積もりに対応しないと、非常に少ない選択肢のなかから業者を選ばなければいけなくなります。これでは、条件のいい業者を見つけることはできません。
訪問見積もりは引越し料金が安くなる
また、訪問見積もりの場合は、荷物量などの状況を正確にチェックしてもらえるため、結果的に、適正な料金を提示してもらえます。
一方、電話やインターネット見積もりの場合は、次のようなリスクが考えられます。
電話・インターネット見積もりのリスク
- 実際の荷物量が伝えていたよりも多い
- 伝え忘れていた荷物がある
- 家財の搬入、搬出にクレーンや吊り作業など、想定外の作業が必要になる
- 予定していた場所にトラックを駐車できない
電話やネット上ですと、どうしても情報が正確に伝わらない可能性があります。
上記のようなことになれば、追加料金は避けられません。もしくは、当日に追加料金を請求しなくても済むよう、業者はあらかじめ高めの料金を提示するケースもあります。
また、引越し業者は想定外のことでも対応できるよう、「大きめのトラック」や「多めの作業員」を手配することもあります。
そうなれば、必然的に引越し料金は高くなってしまいます。
したがって、訪問見積もりのほうが正確な料金を提示してもらえるため、結果として、電話やインターネット見積もりより料金は安くなります。
訪問見積もりは対面だから相談しやすい
訪問見積もりの場合は、サービス内容や契約条件などを直接確認できるため、何かと安心です。引越しで不安なことがあれば、直接相談できるのも訪問見積もりのメリットです。
また、「営業マンの印象」をチェックできるのも、訪問見積もりの大きな利点といえます。なぜなら、営業マンの対応が「業者選びの決め手」になることも多いからです。
営業マンを自宅に入れるのに抵抗がある
ただ、訪問見積もりの場合、自宅に営業マンを入れることになります。とくに一人暮らしの女性は、そのことに抵抗を感じるかもしれません。
もし、その点で不安な場合は、知り合いに立会いをお願いすることも検討しましょう。また、引越し業者のなかには女性スタッフで対応してくれるところもありますから、訪問見積もりを予約する際に聞いておきましょう。
このように、手間や料金面を考えても、訪問見積もりはメリットが多いです。
そもそも、引越し見積もりは「訪問」が基本になります。ですから、そのことを前提に見積もりを進めましょう。
訪問見積もりナシでも料金を提示してもらえるケース
なお、電話見積もりでも問題ないケースがあります。それは、「荷物が少ない単身者」の引越しです。
なぜなら、荷物が少なければ、伝えた情報に多少誤差があっても、ほとんど問題にならないからです。実際のところ、身軽な一人暮らし向けの「単身パック」を利用する際は、見積もりを電話で行います。
ですから、その場合、訪問見積もりは必要ありません。
訪問見積もりの依頼方法
それでは、訪問見積もりの依頼方法について詳しく説明します。
訪問見積もりの依頼するには、シンプルに次の2つの方法があります。
訪問見積もりの依頼方法は2つ
- 引越し業者のホームページから申し込む
- 見積もり比較サイトから依頼する
もうすでに依頼したい引越し業者が決まっている場合は、ホームページから直接申し込むのが手っ取り早いです。
見積もり比較サイトから依頼するのがオススメ!
しかし、それでは他社の条件と比較できません。ですから、見積もり比較サイトから依頼し、各社の条件を比較することをおすすめします。
また、「どこの業者に依頼すればいいのかわからない」「条件を比較したいけど、どうすればいいの?」という人もいるはずです。
その場合は、もちろん見積もり比較サイトを活用するべきです。複数社にまとめて見積もりを依頼できるため、料金などの条件を比較するのに便利です。
見積もり比較サイトから依頼するときは、次のような流れになります。
見積もり比較サイトを利用するときの流れ
- 申込みフォームに必要事項を入力
- 条件に合う業者が複数社ピックアップされる
- 各社の料金やサービス内容をその場でチェック
- 条件に合う業者から連絡が入る
- 希望の業者に訪問見積もりを依頼する
このように、見積もり比較サイトを使うと、業者の絞り込みから見積もり依頼までの流れがカンタンです。
見積もり比較サイトの特徴をまとめます。
見積もり比較サイトの特徴
- 全国の引越し業者のなかから、条件の合うところを自動でピックアップしてくれる
- 各社の料金やサービス内容をカンタンに比較できる
- 業者のほうから連絡してくれるため、こちらから問い合わせる手間が省ける
- 複数社にまとめて訪問見積もりを依頼できる
- 安くて条件のいい業者を見つけやすい
このように、引越し業者の条件を比べたいときは、見積もり比較サイトが便利です。そもそも、条件のいい引越し業者を見つけるためのサービスですから、使わない手はありません。
見積もり比較サイトは無料で利用できます。引越し業者を選ぶ際は、ぜひ活用することをおすすめします。
訪問見積もりを依頼するタイミング
見積もりは早めが安心!
見積もりのタイミングは、「新居」と「引越し予定日」が決まったらできるだけ早めに依頼しましょう。
具体的には、「引越しの2週間~1ヵ月前まで」には見積もりを取るようにしてください。そうすれば、手続きや準備などのスケジュールも組みやすいと思います。
ただ、一般的には、2~3ヵ月前でも見積もりに対応してくれます。ですから、引越しの条件がある程度決まっているのであれば、早めに見積もりを取っておくと安心です。
急な引越しはどうする?
しかしながら、急に引越しが決まって、そこまで期間に余裕がないケースも考えられます。その場合は、すぐに見積もりを依頼しましょう。
とはいえ、急な引越しですから、対応できる業者がなかなか見つからない可能性もあります。そのような場合、1社1社に電話して対応できるか問い合わせるのは、時間がかかりますし、効率的ではありません。
急いで引越し業者を探したいときでも、やはり見積もり比較サイトが便利です。なぜなら、条件に合う業者が自動でピックアップされるからです。ですから、急な引越しでも、対応できる業者がすぐに見つかるはずです。
訪問見積もりの前に準備すること
ここからは、訪問見積もりの段取りについて具体的に説明します。訪問見積もりの前に準備しておくことはとくにありませんが、強いて言えば、以下の3つがあります。
散らかって部屋が汚い場合は片付けておく
訪問見積もりの際に、「部屋をどこまで片付けておくべき?」と疑問に思うかもしれません。
結論から言うと、部屋はある程度片付けておいたほうが良いです。あまりにも散らかっていると、実際より荷物量を多く見積もられてしまう可能性があります。そうなると、引越し料金が高くなることも考えられます。
ですから、営業マンが荷物量をチェックしやすいよう、部屋はカンタンに片付けておくと良いです。
料金の相場を把握しておく
引越し料金は「引越し時期」「移動距離」「荷物量」によって決まります。
見積もりの前に、ある程度の料金相場を把握しておけば、提示された料金が安いのか高いのかを判断することができるはずです。
しかし、相場を知らないと、料金が妥当かどうかを判断できません。そうなれば、料金が本来より高いにも関わらず、その金額で依頼してしまう可能性もあります。ですから、引越し料金の相場は、あらかじめ確認しておきましょう。
営業マンに出すお茶を用意しておく
訪問した営業マンには、お茶を出しても出さなくてもどちらでも良いです。ただ、気になるようなら、あらかじめお茶を用意しておきましょう。お茶を出すタイミングは、机で見積書を作成しているときが好ましいです。
とはいえ、普段からお茶を飲まない人は用意がないかもしれません。その場合は、ペットボトルのお茶でも構いません。ペットボトルであれば持ち帰ることもできるため、「飲みきらなければ!」と営業マンがプレッシャーに感じることもありません。
なお、お茶菓子などは、かえって気を遣わせてしまうため、出さないほうが無難です。
どれも絶対に必要な準備というわけではありません。
ただ、営業マンも人間ですから、「ぜひ引越しを引き受けたい!」と思わせることができれば、値引き交渉に応じてもらいやすくなる可能性もあります。ですから、やれることは準備しておくと良いです。
訪問見積もりの流れ
訪問見積もり当日の段取りは、営業マンにまかせれば問題ありません。ただ、流れをある程度理解しておいたほうが安心です。
訪問見積もりの具体的な流れは、以下のとおりです。
1.荷物量のチェック
すべての荷物をチェックします。自転車やベランダに置いてある物も忘れずに確認してもらいましょう。
2.希望する引越し内容を確認
- 引越し予定日
- 作業開始の時間帯
- エアコンの脱着
- 車、バイク、ピアノ、ペットなどの輸送
- 不用品の処分など
3.当日の作業内容・業者の特徴の説明
当日の作業内容や想定されるスケジュールを大まかに確認します。企業規模や補償内容、無料の梱包資材についての説明も聞いておきましょう。
4.契約内容(ルール)の確認
ほとんどの引越し業者では、国土交通省が定めた「標準引越運送約款(引越しのルールのようなもの)」を採用しています。ただし、独自のルールで運営している業者もあるので、契約内容は必ず確認しておきましょう。
5.見積書の作成
提示された料金内訳はしっかり確認しておいてください。もし不明な点があれば、その場で説明を受けましょう。また、希望する条件が見積書にきちんと反映されているかも確認しましょう。
以上が、訪問見積もりの基本的な流れになります。
費用内訳や契約上のルールについて分かりにくい内容もかるかと思います。直接相談できるのも訪問見積もりのメリットですから、不明な点は必ず説明を受けるようにしましょう。
見積書で確認しておきたいポイント
訪問見積もりの際に、「何を聞いておけば良いの?」と疑問に思う人もいるかもしれません。
見積もりの際は、以下のことについて確認しておきましょう。
荷物輸送の契約は2種類
荷物輸送の契約には、「積み切り」と「全積み」の2種類があります。
「トラックに積めるだけの荷物しか運びません」という内容の契約です。トラックからあふれた荷物は輸送してもらえないことがあります。
全積み契約
依頼した荷物はすべて運んでもらえます。たとえ荷物がトラックからあふれても、業者は責任を持って輸送してくれます。
たとえば、積み切り契約の場合、「トラックに入りきらない荷物をその場に放置された」というトラブルになるケースもあります。言った言わないと後から揉めないよう、「輸送契約」は必ず確認しておきましょう。
荷物情報に漏れがないかを確認する
営業マンがすべての荷物をチェックしてくれますが、間違えがないか自分でも必ずチェックしておいてください。とくに、外に置いてある自転車などは確認するのを忘れる可能性が高いです。
もしチェックし忘れた荷物があると、当日運んでもらえないケースもあるので注意しましょう。
希望するオプションサービスが見積書に書かれているかをチェック
引越し業者が提供するオプションサービスはさまざまです。そのなかから、「エアコンの脱着」「不用品の処分」「テレビアンテナの配線」など、いくつかサービスを利用する人もいるはずです。
見積書のオプションサービス欄に、希望どおりの内容がきちんと書かれているかを必ず確認しておいてください。もし内容に不備があると、当日対応してもらえない可能性があります。
キャンセル料が発生する期日
引越しのキャンセル料については、基本的に以下のルールが定められています。
引越し前日のキャンセル | 見積もり書にある運賃の10%以内 |
---|---|
引越し当日のキャンセル | 見積もり書にある運賃の20%以内 |
このとおり、「引越し2日前まで」であればキャンセル料は発生しません。ほとんどの引越し業者はこのルールを採用しているので、ぜひ覚えておきましょう。
ただ、念のため、営業マンから直接説明を受けるのも忘れずに。
訪問見積もりの時間はどのくらいかかる?
訪問見積もりにどのくらいの時間がかかるのかも把握しておきましょう。
【訪問見積もりの所要時間】
一般的な目安 | 30分程度 |
---|---|
荷物が少ない場合 | 15分程度 |
荷物が多い場合 | 30分~1時間程度 |
基本的には、30分を目安として考えておきましょう。ただ、荷物量によっては時間が前後することもあります。
とくに、同じ日に複数社から見積もりを取る場合は、スケジュール調整が肝心です。
業者同士がバッティングしないよう、念のため「1社につき1時間」を確保しておくと良いです。
訪問見積もりの際、営業マンは部屋のどこまで見るの?
訪問した営業マンはすべての荷物を確認します。その上で、トラックのサイズや当日の作業手順を決める必要があるからです。
【女性は必見】クローゼットや押し入れを見られたくないときはどうする?
とくに女性は、男性の営業マンがクローゼットの中を見るのに抵抗を感じる人もいるかと思います。
たとえば、クローゼットや引き出しなど、「開いているところは見てもOK」「閉まっているところを見るのはNG」と、あらかじめ決めておくのも方法です。
そうすれば、営業マンも「開けても良いですか?」と毎回確認する必要がなくなります。
ただし、見られたくないところにある荷物は、すべて口頭で説明する必要があります。スムーズに伝えられるよう、事前に「何がどれくらい入っているのか」を確認しておきましょう。
訪問見積もりの注意点
なお、訪問見積もりの際は、以下のポイントについて注意しておきましょう。
引越しの依頼先を即決しない
訪問見積もりの際に、「今決めてもらえば○○円安くします」という営業トークで即決を迫られるケースがあります。
「安くなるなら契約してもいいかな」と考えてしまいがちですが、さらに安い業者があるかもしれません。
ですから、依頼先を即決するのは避けるべきです。他社としっかり比較したうえで業者を選ぶようにしましょう。
複数の引越し業者の営業マンを訪問見積もりで鉢合わせにするのはNG
複数社の訪問見積もりを同時に行おうとする人がいますが、業者同士をバッティングさせることはおすすめできません。
複数の業者を同時に呼んでしまうと、それぞれの特徴やサービス内容をしっかり確認することができないからです。また、交渉ごとも複雑になるため、自分のペースで話ができない可能性も高いです。
どうしても忙しくて1社ずつ見積もりを取る時間がない場合は、バッティングすることを必ず各社に伝えておきましょう。知らせないまま当日を迎えると、あなたに対する印象が悪くなり、業者のほうから依頼を断ってくることも考えられます。
見積もり後に荷物が増減したときは早めに連絡をする
見積もりを取ったあとで、荷物量が増えたり減ったりすることがあります。その場合は、早めに連絡をして、荷物の増減について説明しましょう。
ダンボール2、3個程度なら問題ありませんが、大きな物が増えたことを申告しないと、輸送してもらえない可能性があります。
また、荷物が減った場合も、申告すれば料金が安くなることもあります。
値引き交渉は後日電話で行う
複数社から見積もりを取る場合は、料金をすべて提示してもらってから、後日、電話で値引き交渉することをオススメします。
訪問見積もりのときに交渉すると、落ち着いて他社と比較するのが難しくなります。また、即決を迫られて、結局「最安値」を引き出せない可能性もあります。
ですから、値引き交渉は、後日電話で行うと良いです。
無料ダンボールは契約後にもらう
ほとんどの引越し業者は、ダンボールなどの梱包資材を無料でサービスしてくれます。
ただし、無料ダンボールは契約後にもらうようにしましょう。契約前に梱包資材を受け取ってしまうと、契約しなかった場合、買い取るか送料を負担して送り返さなければいけません。
訪問見積もりのとき、強引にダンボールを置いていこうとする営業マンがいます。これは契約を断りにくくするための手段です。
もし受け取ってしまうと契約しなかったときに面倒ですから、「ついでにダンボールも置いていきますね」と言われても、その場は「契約してからもらいます」とキッパリ断りましょう。
訪問見積もりの際の注意点について、まとめます。
訪問見積もりの注意点
- 引越し業者を即決しない!
⇒各社の条件をじっくり比較するため - 業者同士のバッティングは避ける!
⇒あなたに対する印象を悪くしないため - 荷物が増減したときはすぐに連絡する!
⇒適正な料金に変更してもらうため - 値引き交渉は後日電話で行う!
⇒各社を比較した上で交渉するため - 無料ダンボールは契約後にもらう!
⇒契約しなかった場合、返送料を負担することになるため
訪問見積もりのキャンセル方法
複数社から見積もりを取った場合、そのうち何社かは必ず断ることになります。また、すべての業者から見積もりを取る前に、依頼先が決まってしまうこともあります。この場合は、見積もり自体をキャンセルする必要があります。
その際、電話で「他の業者に依頼することにしたので、今回は結構です」と正直に伝えても良いです。しかし、この言い方だと、「さらに安くしますから、うちと契約してください!」としつこく営業をかけられる可能性があります。
ですから、断るときは「引越しがなくなった」「会社指定の業者に依頼することになった」など、決定的な理由を伝えると良いです。
そうすれば、営業マンも食い下がりようがないため、すんなりと断ることができるはずです。
ただ、いずれにしても、業者はトラックや作業員を手配したり、スケジュールを調整したりして準備をしてくれているわけですから、断るときは早めに連絡をするのがマナーです。きちんと断らずにそのままにしておくと、営業電話がしつこくかかってきます。
訪問見積もりに関するQ&A
Q. 訪問見積もりは無料?
A. どこの引越し業者も、基本的に訪問見積もりは無料です。
標準引越運送約款という「国が定めている引越しのルール」のようなものに、「見積料金は請求しない」という内容が書かれているからです。ほとんどの引越し業者はそのルールを採用しているため、訪問見積もりは無料で対応してもらえます。
Q. キャンペーン特典の品はもらっても大丈夫?
A. 訪問見積もりの際に、キャンペーン特典として粗品をもらうことがあります。これは契約とは全く関係のないものですから、ありがたくもらっておきましょう。たとえ契約をしなかったとしても、返品する必要はありません。
Q. 引越し契約はいつするの?
A. 引越し見積もりを取ったあとは、その内容をしっかり検討する時間が必要です。複数社の見積もりを比較する場合は、より慎重に検討したいところです。
ですから、訪問見積もりの際は、その場で見積書をもらうだけにしておき、後日、依頼先を決めたうえで契約しましょう。
Q. 女性スタッフで対応してくれる引越し業者はあるの?
A. 一人暮らしの女性であれば、「男性の営業マンを自宅に入れるのは嫌だ・・・」と抵抗を感じる人もいるかと思います。
その場合は、知り合いに立ち会ってもらうようお願いをしておきましょう。そうすれば、安心して訪問見積もりを依頼することができます。
また、引越し業者のなかには、「訪問見積もり」や「当日の作業」を女性スタッフで対応してくれるところがあります。料金が割高になったり業者の選択肢が少なくなったりしますが、女性にとっては安心を最優先することができます。
まとめ
引越し見積もりは、基本的に「訪問」になることは理解できたかと思います。実際のところ、手間や料金面を考えても、訪問見積もりをお願いするのが確実です。
なお、その際は、上記で説明したように注意点がいくつかあります。その点を理解したうえで、訪問見積もりを依頼するようにしてください。
そして、最も大切なことは、複数社から見積もりを取ることです。引越し業者によって、料金やサービス内容は異なるため、各社の見積もりをじっくり比較することをオススメします。
ただ、1社ずつ見積もりを集めるのは面倒ですから、その際は「見積もり比較サイト」を使うと便利です。
各社の料金をすぐに比較できますし、正式な見積もりもまとめて依頼できます。
引越し業者を選ぶときは、ぜひ「見積もり比較サイト」を活用しましょう。